まふまふの幼馴染のTwitter Part2

そらるさんと ページ16

私のことを呼び止めた声の主、そらるさんは急に泣きそうになった私を見て一瞬目を見開いたものの、すぐに私の後ろの異様な存在に気が付いた

｢とりあえずこっち｣

そう言って私の腕をひいて若干駆け足になりつつ大通りに出てすぐタクシーを捕まえて乗り込む

行き先はよく行く個室のある居酒屋さん

運のいいことに空いてるタクシーは私たちが乗った1台だけ

ストーカーは多分追っては来ないだろう

ほっと息をつくと、“いつからなの？”と尋ねられた

あまり人には言わないつもりだったのだけれど、巻き込んでしまった以上伝えなければならないだろうと思って10月に入ってすぐだと伝えた

そらるさんはため息をついて“まふには？”と言った

｢喧嘩しちゃって伝えられてないです
それに巻き込みたくないんです｣

そう伝えるとそらるさんはまたため息をついた

｢詳しい話は落ち着いてから聞くから｣

そう言って何かを考え始めた

居酒屋について個室に通してもらう

席に着けば“じゃあ話してもらおうかな”となぜか笑顔のそらるさん

これはきっと怒ってる

ストーカーについてもまふとの喧嘩についても全部話すことにした

途中、まふと仲直りできなかったらという思いが横切って涙が溢れた

そらるさんはそんな私を見て優しく頭を撫でてくれた

全てを話終えるとそらるさんは納得したかのような顔になった

｢うん、大体のことはわかった
だけどまふとAのそれは喧嘩なの？｣

だけどすぐに不思議そうな顔で尋ねられた

｢俺にはお互いがお互いのことを心配しすぎてすれ違ってるだけのようにしか見えないんだけど？｣

その言葉に困惑した私はどう答えればいいのかわからなくなって、どの答えが正解なのか考える

その間にそらるさんは何やらスマホをいじってたようだけど、答えを探すのに必死な私は気づかなかった

｢でも、それでも私達にとっては深刻な問題なんですよ｣

ようやく見つけだした回答も結局はあやふやで

｢うんうん
じゃあそれは当人同士で解決しなきゃダメだよね｣

｢そうですね、そらるさん｣

聞こえるはずのない声がした

｢なんでここにいるの……？｣

｢そらるさんに教えてもらったから｣

いつのまに……

そう思ったのも一瞬だけで

目の前にいるまふは走ってきたのか息が乱れている

慌てて水を渡してまふの息が整うのを待つ

本当は今すぐ逃げたしたい

だけどここでちゃんと向き合わないときっと絶対後悔すると思うから

ＡｔＲと→←ゆきのはなし

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す