イルミネーション【灰谷蘭】 ページ27
「今日は久々のデートだね」
互いの仕事が多忙で中々都合が合わなかった
「久しぶりだし…素敵な思い出にしようね」
彼女は前から今日この日をずっと楽しみにしていた
「あぁ。今日は二人の時間を満喫しような」
本日は12月24日
今日の2人はクリスマスデートをして過ごす予定だ
「今日のAのコーデ気合い入ってンな」
彼女と手を繋いでいる彼はファッションについて触れた
「外行きの格好だから、久々にかっちり目の服にしてみたの」
本日の彼女の装いは…
上品なキレイめスタイルでありながらも、ブリティッシュ柄を取り入れてクリスマスの季節感を感じさせた
「うん。似合ってるよ。今日のAもかわいい」
彼は褒め上手なので服に限らずメイクや髪型、ネイルやファッション小物などの…
彼女の些細な変化にすぐに気づいて細部まで褒めちぎった
「ありがとうね」
彼女は褒められて気分が良くなった様子だ
「今日の蘭は大人っぽいね。年相応って感じでかっこいいよ」
年齢層に応じて彼は落ち着いた雰囲気を保っていた
「おー。ありがとな。無難にモノトーンにしてみたわ」
元々センスが良い彼は何を着ても抜群に似合っていた
お互いのファッションについて褒め合った後は軽くショッピングに赴いた
「今日は買い物が目的じゃないから見るだけで十分だよ」
店内の商品を物色しながら彼女は隣を歩く彼に控えめに告げた
「ん。わかってる」
彼はすぐに返事をして応えた
「でもなにか気になるモンがあったら遠慮せず言えよ」
彼としては愛おしい彼女にいくらでも貢ぎたい様子だった
「蘭。お気遣いありがとうね」
彼女は彼の性格を理解していて彼なりの気遣いを素直に受け取った
「欲しいものがあったら…ちゃんと言うから」
その時に声を上げると言って彼女は微笑んだ
彼女は控えめな性格をしており物欲はあまり激しい方ではなかった
ショッピングを終えた2人は映画館で最新作の作品を鑑賞した
午後19時＿＿
昼間の予定を早めに終わらせた2人は、事前に予約をしていたリストランテにやって来た
都内にあるフランス料理の専門店で完全個室の空間であった
「お料理が来る間に…クリスマスプレゼント交換しよっか」
現在はコース料理を待つ間にプレゼント交換を行っている最中だった
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作者名：おりたん | 作成日時：2022年11月13日 21時
