闇夜に咲く一輪の花４【梵天】 (ページ12)

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Sul serio ページ12

『すごい時間かかるし…まず作れるわけない』

九井一「あー…見るからに手間かけてあるもんな」

その料理は手の込んだ一品であった

『明日休日だから＿』

"私がみんなに料理作ってあげるよ"

美涼はその場にいるメンツに提案した

『その料理は無理だけど……

ワインはトスカーナの用意するから』

フィレンツェの料理は却下し、代わりにトスカーナ地方のワインを用意すると言った

佐野万次郎「何を作るんだ？」

首領は美涼の作る手料理に興味を持っていた

『内緒』

当日のお楽しみだと言って美涼は首領に微笑んだ

メイン食材はシチリア料理を予定していた

後日＿＿

「買い物なんて俺一人で十分ですよ」

美涼は直属の部下と買い出しをしていた

『そこは…作る人が材料揃えないと』

調理とは食材を買い揃えることから始まりそこも含まれる

『腕によりをかけて作るからね』

美涼は部下に笑顔を向けて言った

「この度は…お供できなくてすみません」

直属の部下は別件で用事のため調理には立ち会えない

帰宅した美涼は真っ先に厨房に向かった

『さてと＿』

"イタリアの本気を見せますか"

雇われシェフのコックコートを借りて気合いを入れて着替えた

九井一「黒ってかっけぇな」

美涼が着用したコックコートは無難な白ではなく黒色であった

三途春千夜「美涼がイケメン」

身にまとっている雰囲気から素敵だと言って三途は褒めていた

佐野万次郎「美涼にメイド服着て欲しかったな」

首領は物欲しそうな顔で美涼を見ていた

『また機会があったらね』

やんわりと言って断りを入れた

灰谷竜胆「まぁ…俺は任務で見たけど」

自慢の如く竜胆は小さく呟いた