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「太宰さん。勝手に何処か行ってもらっては困ります! 国木田さんにまた怒られますよ?」
太宰さんは遠くを見つめたまま僕を見ようとしない。
「ねぇ、敦君」
「はい?」
「この近くに神社はあったかな?」
何故そんなことを聞くのか。まったくわからなかったが、この近辺で神社はないと伝えると太宰さんは「そっか」と返事をした。
「何故あんな嘘を……。それにあの男の子は……。いや、もしかするとあれは……短刀……?」
「あの太宰さん?」
太宰さんは独り言をぶつぶつ云いながら歩いていく。
「太宰さーん。探偵社は逆方向ですよー」
「……敦君、ひょっとするとこれから何か起こるかもしれないね」
「何かって……事件ですか?」
うんと頷く太宰さん。
「ほら、私たちが今追っている事件と関係あるかもしれないよ」
国木田さんに手渡された資料を思い出す。今僕たちが追っているのは……。
「刀を持った鬼みたいな化け物がヨコハマを徘徊している事件……ですか?」
社長や国木田さんは異能者の仕業と仮定して事件を解決しようとしている。負傷者が出ているこの事件。なんとしてでも解決しなければならない。
ふと顔をあげると澄みきった青空と入道雲。そして桃色の花弁が目に入った。
「……桜?」
季節外れの桜の花弁が空を舞っている。
僕にも届きそうだ。ひらひらと舞う桜を掴もうと手を伸ばす。
「敦君。ほら、行くよ」
「あっ、はい!」
太宰さんに返事をしてもう一度上を見ると桜はなくなっていた。
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織川(プロフ) - カティさん» ありがとうございます!続編でもぜひぜひよろしくお願いします……! (2018年3月25日 14時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
カティ(プロフ) - 続編おめでとうございます!とても面白い作品ですね(*^^*)尊敬します! (2018年3月24日 9時) (レス) id: 0319e8dbc2 (このIDを非表示/違反報告)
織川(プロフ) - 花凪@南アルプス天然水さん» ありがとうございます……!! (2018年3月21日 14時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
花凪@南アルプス天然水(プロフ) - はい神作。うん。 (2018年3月19日 10時) (レス) id: 883e9e7f0a (このIDを非表示/違反報告)
織川(プロフ) - サッピーさん» ありがとうございます……! いつもこんな感じでいいのかな、と不安だったのですがサッピー様のコメントで不安吹き飛びました! 更新がんばります! (2018年3月5日 16時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:織川 | 作成日時:2018年2月25日 11時