三十九 ページ2
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喫茶うずまき。マスターと従業員以外の人間は私と太宰さんしかいない。お互い何も言葉を発することなく珈琲を飲んでいた。
「……あの、太宰さん」
沈黙に耐えきれず話しかけてしまった。珈琲は既に飲み干した。これ以上時間を伸ばすわけにはいかない。
「私を呼んだ理由は? ……然も一人で」
鶴丸さんや三日月さんには強く引き留められたが、半ば強引に寮を出てきた。矢張り連れていくべきだったと思う。
「島崎さんとはお話してみたかったんだよねぇ。少し気になることがあって」
「……気になること?」
カチャ、とカップを置く音が響く。太宰さんは見る人全員を魅了するような笑みを浮かべてこう云い放った。
「鶴丸国永って刀の名前だよね?」
心臓が高鳴る。平常心を保つことは不可能だった。
何故、聞くんだ。何が目的? 抑々どうやって気づいた? 疑問が浮かんでは消える。
「如何して刀の名を名乗るのか。あまり私は詳しくないんだけれど……きっと他の三人も刀に関係した名前だよね?」
「いえ、そんなことは……」
太宰さんの目が鋭くなる。空気が急速に冷えていくような感覚がした。
「……鶴丸さんは自分で名乗ったんだよ。他の三人は違う。君が教えてくれたんだ。案の定三人の名前の刀はなかったよ。咄嗟に考え付いた偽名……だよね?」
どう答えればいいのか判らない。乾いた喉を潤そうにも珈琲はもうない。尋問される犯罪者ってこんな気持ちなのかな、と場違いなことを考えた。
如何しよう。刀の付喪神って云えば信じるのだろうか。
「……君たちって裏社会の組織に属しているの?」
「え?」
太宰さんの予想よりも斜めの質問に私は目を見開いた。
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織川(プロフ) - カティさん» ありがとうございます!こちらでもよろしくお願いします! (2018年3月27日 12時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
カティ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2018年3月25日 18時) (レス) id: 0319e8dbc2 (このIDを非表示/違反報告)
織川(プロフ) - ななこさん» ありがとうございます!更新がんばりますね……! (2018年3月22日 20時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 続編おめでとうございます!新着確認したら見つけたのですぐに飛んできました!更新頑張ってください! (2018年3月22日 20時) (レス) id: d4cba68423 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:織川 | 作成日時:2018年3月22日 20時