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六十四 ページ28

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「この子もその子も似たような服を着ているでしょう? 兄弟なんです。同じ人からつくられたので」


乱や前田、五虎退などを見やる。粟田口派は服装が統一されているためわかりやすい。


「あとは……」


「三条派。三日月宗近、小狐丸、石切丸、今剣、岩融。その中で現存しているのは三日月宗近と石切丸。そして鶴丸国永は五条の刀、でしょ?」


「知ってるんですか?」


太宰さんは「まあね」と口にする。


「説明は以上です。他にも判らないことがあればお聞きください」


「……驚きましたわ。ヨコハマに現れた怪物が歴史改変を目的としたモノだなんて」


「ここからは推測ですが……皆さんが狙われている可能性があります。世に名を轟かせる武装探偵社。潰せば歴史はかなり狂うかと」


平野は喋りながら何枚かの紙をファイルに入れ、私に手渡す。政府からの通達が未だあったようだ。ちらりと覗くとこんのすけが派遣されると記してある。



「なので護衛が必要です。主君、よろしいでしょうか?」


若し平野の推測が正しければ護衛が必要なのは確かだ。私は頷き、探偵社員の方を見た。


「歴史改変は阻止するべき行為。ご協力お願いします」


深々と頭を下げ、返事を待つ。


「社長の判断による。事情は把握した。だが護衛されるべきかを社長なしに決めるわけには――――」


「お願いするよ。護衛」


国木田さんの口を手で押さえ、太宰さんがにっこり笑う。


「国木田君はお堅いなぁ。今の話を聞く限り、社長の判断待つ暇なんてないでしょ。数日前から政府のお偉いさんに呼ばれて此処にはいないし」


「社長は許可するよ。絶対そう」


乱歩さんも太宰さんの意見に賛成し、国木田さんは唸った。


「……判った」

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織川(プロフ) - カティさん» ありがとうございます!こちらでもよろしくお願いします! (2018年3月27日 12時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
カティ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2018年3月25日 18時) (レス) id: 0319e8dbc2 (このIDを非表示/違反報告)
織川(プロフ) - ななこさん» ありがとうございます!更新がんばりますね……! (2018年3月22日 20時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 続編おめでとうございます!新着確認したら見つけたのですぐに飛んできました!更新頑張ってください! (2018年3月22日 20時) (レス) id: d4cba68423 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:織川 | 作成日時:2018年3月22日 20時

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