五十九 ページ23
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「あるじさま、あまりかおいろがよくありませんね」
探偵社が今剣たちの名前が偽名だと見破ったことを昨日たまたま聞いてしまい、それをなかったことにして寮へ帰ったのだ。不安の種は大きくなり、ストレスだけが溜まっていく。
「……寝付けなかったもので。珍しい夢を見たら目が冴えちゃったんです」
三日月さんは今日はちゃんと寝た方がいいなあ、と呑気に喋る。そう云う三日月さんも少し眠そうだった。
「……薬研と厚は?」
乱が目をこすりながら「探偵社に偵察に」と答える。
「そういえば……ぬしさま、昨日探偵社へ寄った際に結局なにもせず立ち去りましたが……理由は?」
「……今剣たちの名前が偽名だとバレました。あのまま社内に入っていたら大変なことになるだろうと思い……」
「そんなあぶないときに薬研くんと厚くんはたんていしゃへいったのですか?」
「あ、あの……」
五虎退が恐る恐るといった様子で私に紙片を渡す。裏返すと細かな文字がびっしりと並んでいた。
「此処へ行く際に政府のお役人さんから頂きました……」
ざっと読む。今度はじっくりと読み、もう一度、もう一度と読み返した。
数分後、紙に書かれた内容を理解し、うそでしょ、と声をもらした。
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織川(プロフ) - カティさん» ありがとうございます!こちらでもよろしくお願いします! (2018年3月27日 12時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
カティ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2018年3月25日 18時) (レス) id: 0319e8dbc2 (このIDを非表示/違反報告)
織川(プロフ) - ななこさん» ありがとうございます!更新がんばりますね……! (2018年3月22日 20時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 続編おめでとうございます!新着確認したら見つけたのですぐに飛んできました!更新頑張ってください! (2018年3月22日 20時) (レス) id: d4cba68423 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:織川 | 作成日時:2018年3月22日 20時