78話 ページ29
sakata side
うらさん、志麻くん、センラにそう告げてから1年。
僕はこつこつと勉強していた看護師としての仕事を、そしてAはセンラと勤めていた会社を寿退社して専業主婦兼ネット関係の仕事をしてとても幸せな日々を過ごしていた。
そんな僕らは今日、結婚してから1年の記念日を迎える。
「A、今日は帰る時に連絡する。せやから準備してて」
『うん、わかった。待ってるね、行ってらっしゃい』
「いってきます」
可愛い彼女に見送られ、いつも以上に意気揚々としながら仕事をしていたら入ってきた電話。
『坂田さん?!』
「はい、坂田です」
『至急、外来受付に戻ってきて』
「分かりました」
緊急で師長に呼ばれて行き、即座に電話を変わる。
「お電話変わりました、坂田です」
『おい、坂田か?!』
「うらさん、?」
彼のあんなに焦っている声はなかなか聞いたことがない。
相当な一大事なのだろうと思い、ごくりと生唾を飲みこんだ後に、一言。
「なんかあったん?」
『Aが倒れた』
「え、」
『とりあえず検査してる』
「今すぐ向かう、と言いたいところやけど一段落したら早めに帰るわ」
『ん、待ってる』
Aがとても深刻な状態であるため、師長に事情を話すといつもより早く帰らせてくれた。
師長には感謝しないと。
急ぎ足で帰り、がちゃ、と玄関の扉を開くとうらさんがいた。
『坂田、おかえり』
「うらさん、Aは?」
『リビングいるよ、俺は防音室にでも言ってるから話が終わったら呼んで。』
うらさんの言葉に疑問を抱きながらもありがとうと彼に感謝を伝え、リビングに行く。
するとソファでくつろいでいた彼女がふとこちらに向き直し、笑顔で出迎えてくれた。
『おかえりなさい、明さん』
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織姫(プロフ) - スイさん» ありがとうございます!こちらこそ読んでいただきありがとうございました! (2020年3月31日 10時) (レス) id: f7e683a78b (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - 完結おめでとうございます。最後までとても素敵なお話でした! (2020年3月30日 23時) (レス) id: a62436f372 (このIDを非表示/違反報告)
織姫(プロフ) - ちょこさん» ありがとうございます(^^)これからも頑張って書きます (2020年1月25日 12時) (レス) id: f7e683a78b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - この作品好きです!続き楽しみに待ってます! (2020年1月23日 21時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
織姫(プロフ) - すとぷり好きの坂田家さん» ありがとうございます。これからもゆっくりですが更新頑張りたいと思います (2019年9月16日 9時) (レス) id: f7e683a78b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:織姫 | 作成日時:2019年9月3日 17時