教えて、七海先生! ページ24
「元気そうでよかったわ」
朝、野薔薇にもそう言われてしまった。
そんなにわかりやすかった?顔に出すぎやん、私。
『お陰様で』
なんと返せばいいかよくわからなかったけど、とりあえずそう返した。
その言葉を聞いた野薔薇は、安心しきった顔をしていた。
「悠仁とのこと、解決したの?」
『解決したっていうか…まあ、大丈夫だと思う』
私がそう言って笑うと、野薔薇は心配したんだからと言うように悠仁の方を見た。
相変わらず、悠仁は楽しそうに恵と話している。
…いつも通りそうでよかった。
まあ、悠仁なら上手くやっていけそうだな。
「で、悠仁のことどう思ってるの?」
『…え?』
どう思ってる…って?
突然の野薔薇からの発言に私はフリーズした。
『友達でライバル…みたいな?』
「あぁ…まあ、あんたならそうなるわよね」
野薔薇は呆れ顔でこちらを見つめた。
そんな呆れないでください。ごめんなさい。すいません。
「今は待ってるかもしれないけど、アイツだっていつまでもウジウジ待つとは限らないわよ?」
『…確かに』
そうだよね。今、悠仁には返事を待ってて貰ってるんだもん。
早く、恋が何なのかを突き止めないとな。
『野薔薇、ありがとう!私頑張るわ』
「ん、まあ頑張んなさいよ」
野薔薇はひらりと手を振ると、ニカッと笑ってくれた。
…よし、頑張ろう。
私は気合いを入れるために頬をパチンと叩いた。
17人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紗由紀 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/sayukinopurofu/
作成日時:2022年4月29日 21時