検索窓
今日:23 hit、昨日:1 hit、合計:10,609 hit

教えて、七海先生。 ページ14

一日が経った。
今日はテストを返される日。
やれるだけのことはやった。後は結果を待つだけだ。
教室に着くと、既に野薔薇がいた。早いな〜偉い。
「おはよ、A」
『おはよう。テスト返されるの怖いね』
「まあ、吹っ切るしかないわよ」
『そうだね』
そう言って、私達は笑い合った。
『一応、昨日のテストでわからないなーって思ったところは復習したんだ』
「うわ、偉っ。よくそれで成績悪いわよね」
『それ褒めてんの?』
野薔薇と会話を交わしていると、後ろから足音が聞こえてきた。
なんとなく、誰かはわかる。
「っはよ」
『おはよう、恵』
「はよー」
恵はそそくさと席について窓の外を見つめている。
何考えてんだろうな。
「…で、そういえばA、七海先生とはどうなのよ」
『えっ』
突然その名前が出てきて思わず大きく反応してしまう。
あれ、どうしてこんなに意識してるんだ、私。
野薔薇は小さい声で言ってたのにな。
『何ともないって』
「えー?本当に?」
野薔薇はニヤニヤしている。やめいやめい。
まだそんなんじゃないし?まだ好きじゃないし!
「おはようございます」
『ヒェッ』
今週2回目。また変な声出た。まあ明らかに私の隣にいる人のせいなのはわかる。
七海先生。
七海先生ってこんなに突然現れる人だったっけ?
『おおお、おはようございます!』
言葉詰まりすぎでしょ、私。と自分で自分にツッコミをいれる。
「…?おはようございます」
七海先生は不思議そうに私を見た。そりゃあそうか。
「出席をとります」
あれ?もうそんな時間だっけ?
時計を見ると、もうそんな時間だった。
だとすると…。
「虎杖君は休みです」
やっぱり。
悠仁休みかぁ。今日、五条先生のノリに乗る人私だけじゃん。まあいいか。
悠仁のことを考えながら、朝のひと時を過ごした。

教えて、悠仁。→←教えて、七海先生。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
17人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紗由紀 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/sayukinopurofu/  
作成日時:2022年4月29日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。