俺達のリセットボタン (ページ10)

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見逃した違和感ページ10

夜になりチョロ松が帰宅したが若干顔色も悪く俺から距離を取っていて違和感

「どうしたんだよ…いったい」
「俺達の前で交わした熱いベーゼを気にしているんじゃないか？」
「……チョロ松兄さんはそういうの気にしそうだしね？」
「えぇ…付き合ってんの知ってるんだし」
「……それとこれとは話は別でしょ」
「そんなもんかねぇ？」

カラ松や一松が呆れた様に話す中ふとみると十四松がネコの様な眼でチョロ松を凝視していた

「……十四松？」

話しかけるとハッとした表情で振り返り再度チョロ松を見…「あれ？」と首を傾げる

「どしたの？十四松」
「……ん～勘違いかな？」
「何が？」
「何でもないっす！」

にぱっと笑いながら布団へダイブしチョロ松に怒られて…あれ？チョロ松機嫌直った？

「ま、いっか」

俺も引っ付きながら布団に倒すと「止めろ」と赤い顔で睨まれ…うん何時ものチョロ松だ

俺はそのまま眠り

眼が覚めるとチョロ松は居なかった

なんだよ…またハロワ？

朝から顔が見れず少しガッカリしながら俺はその足でデカパンの元へ

女神様に頼んだもう１つの願い事

前々から不思議に思ってはいたんだ

デカパン"だけ"は時間軸に左右されない
すべての時間軸の俺やチョロ松に会えた訳

俺達を記憶出来る…だけどラボ内限定であり葬儀前に確認したが来るのは確認出来ていたも葬儀に参列するのは記憶に残って無い

嘘かどうかはカマをかけたからついていないはずだ…だって毎回チョロ松は直ぐにリセットボタンを使用するから"俺の葬儀"は絶対に見れない訳でどうだったか聞いてもそれに関しては覚えていないと不思議そうに話してて

どうしてなのか

リセットボタンを造ったのがデカパンだからとか？最初はそうかとも考えたがあり得ないだろう。なら葬儀も答えれたはずで

なら何故？

それは最後の…"今の俺"が仕組んだから

その事に思い至った俺はほんの少しのズルで女神様には結界と言うか時間軸からデカパンのラボだけをずらして貰った

だから最後の俺が最初なんだ

そしてデカパンは今までの結末を見れないが知ることになる訳で――

(女神様？)

心の中で呟くとフワリと気配がし隣を見ると静かに微笑んでいて―チョロ松に重ね合わせ見惚れてしまう

『俺のだからそんな見んなよ』

ブスっとした表情の悪魔が俺に近寄りながら抗議の声を続けようとしふと黙り混む

「どうした？」
『いや…気のせいかもしんねぇけどさ』