俺達のリセットボタン (ページ6)

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再リセット前にページ6

「あぁ…頼みたいことがあってね」

『へぇ…悪魔は対価を…って！痛い！痛いからゴメンってばぁ！』

ギャアギャア言い出したアイツから視線を外せばチョロ松に似た女神が……だよね？

憤怒の形相は阿修羅の様に…しかも変な仏像擬きを悪魔に投げつけているから

暫くは唖然としながらその光景を眺めながら俺もチョロ松との喧嘩はこんな風に…なんてトリップしかかってたけど

―――長すぎだろ

いつまでも続く突っ込み合いに

「…俺、まだ夫婦漫才見せ付けられんの？」

『『スミマセン』』

あぁ…言えば止めてくれたんだ

なんか十四松みたいだな

「んで、話続けて良い？」

『あぁ』

そう言った悪魔を遮り女神様が

『すみませんが貴方の願いは私が』

不思議そうな俺に説明が足りなかったとわかった様で

『……実は――』

成る程ね？だからなのか

また予想通り矛盾と可能性に

俺は希望を見出だす

何故デカパンだけが違う軸の俺とチョロ松と会えたのか

宿命ならば死ぬ人間も日にちも変わらないハズなのに微妙にズレがあるのは何故なのか？

二人を見ながら思うこと

何故この二人と俺は話せるのか

――そして

ただひとつだけ不明な点

両親の干渉

何故あのタイミングでなのか

よく考えたらニートで色々問題を起こす俺達六つ子を寛大に受け止めてくれていた両親がいきなり強行手段を使ってまでは考えにくい

しかもチョロ松が死んでしまったからとかではなく何故反対したのかわからないといった感じに話てて違和感

俺は女神様に

「じゃ女神様…頼みたい事はね――」

―――
目覚めると朝の６時

その後は慌ただしく葬儀、出棺と続く

葬儀はキチンと出席したも

本来なら長男の俺が遺影を持つのだろうが

体調が悪いとカラ松に代わりにやってもらい

離れた場所で俺はリセットボタンを取り出す

服装はいつものパーカー

少し離れた所なのに弟達は全員俺を見て頷く

それに背中を押される様に頷いて笑い

迷わず俺はリセットボタンを押した

薄れる意識の中呟く

「チョロ松…今度は絶対に離さないから」