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体調不良 ページ1

仕事中襲いかかる鈍い頭痛。どうやらちょっと調子が悪いらしい。とはいえ今日もあと2本のテレビ撮影があるからコンビニで買った痛み止めを服用して気合いで乗り切ることに。一日の仕事を終えて夜帰宅するといつものようにカンタと晩御飯を食べた。食器を片付けてくれたカンタは白湯を手に戻ってくる。


カ「Aちゃん体調悪い?」

『えっ!?なんでわかった?』

カ「ゴミ箱に薬のゴミが入ってるから」


私の手にマグを握らせて意外と大きな手がおでこに触れた。


カ「熱は計った?」

『いや、計ってない』

カ「気付かなくてごめん、薬飲むほどしんどかったのに」

『そんな酷くないよ?多分天気悪かったからだと思うわ。』

カ「なんか羽織るもの持ってこようか」


私の返事を聞くことなく離れていった彼は私のルームウェアと自身のジップパーカーを持ってきてくれた。


カ「着替えれる?」

『お風呂入ってからにしようかな』

カ「熱計ってからにしよ?」


体温計に現れた表示には″37.3″という微妙な数字。


『特に熱ないな』

カ「薬飲んでその温度でしょ?熱だよ。」

『でも今平気』

カ「そりゃ薬飲んでるからね、お風呂辞めといたら?」


ただの微熱なのにあまりにも心配そうに見つめてくるから彼はずるい。だってこんなの甘やかされたくなっちゃう。


『辞めとく〜お着替えさせて〜』

カ「ばんざいして?」


カンタは私の服を丁寧に脱がせて着替えの手伝いをしてくれる。ダメだよ、そんな事するからイタズラしたくなるんだよ。


『ホック外して』

カ「あー、うん、わかった」

『ん、くすぐったい...』


下着を脱がせたカンタに視線を向けると唇を噛んでニヤけた顔のままそっぽを向いている。可愛いなほんとに。


『にやにやしちゃって』

カ「してません」

『じゃあこっち見て』

カ「早く服着た方がいいよ」

『着せてよ』


ちらっと私を見て勢いよく服を私に被せたカンタの腕を掴み彼の手を私のお腹に当てた。


カ「なに!?」

『熱い?熱ありそう?』

カ「や、まぁ、ちょっと熱いかも、うん...」

『もう少し心臓に近付けて検温する?』


すすす、とその手を上に滑らせると彼は口元を抑えて離れた。


カ「なにするんだー、あぶないぞー」


カンタは低い声でふざける。もしここで動揺しない男ならば私の見る目は無かったことになる。私の体調を優先しつつ私の肌にときめいてくれるそんなカンタだからこそ好きなのだ。

肉塊→



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作者名:ぴあ | 作成日時:2023年11月13日 7時

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