元カレは歌い手でした【そらる】

２８話 ページ30

そらる「A、俺の専属絵師になってほしいんだけど……」




「あぁ、専属絵師に……え？」




専属絵師ってことは、定期的に彼方の依頼する絵を描くっていうこと…かな




まふまふ「あー、それいいですね」




「私の絵柄で構わないならいいよ」




そらる「決まりだな」




………って、私料理してたの忘れてた




「料理が焦げちゃう！もう味付けは適当にしておきますからね！」




私はキッチンへと急いで戻る
幸い少し焼き色が濃くなっただけで済んだ




「……出来ました、」




３人はスケッチブックを綺麗にしまって椅子に大人しくかけていた




まふまふ「わー！美味しそう！グラタンですね！！」




歌詞「いい匂いがする……」




そらる「………前よりグレードアップしてるし」




そう、私が作ったのはグラタン
インターネットで調べて家にある材料で作れるのがグラタンくらいだったから……なんていえない




「さ、冷めないうちにどうぞ」




私は３人が食べる様子をドキドキしながらじっと見つめる
……もし口に合わなかったらどうしよう




まふまふ「〜ｯｯ！チーズとろっとろ！！美味しすぎますよ！！」




歌詞「何コレ、僕がいつも食べてるお湯を入れたら完成する料理とは桁違いなんだけど」




……歌詞さんそれ本当に体に悪いです




そらる「ん〜、うま 流石」




「あ、ありがとう……」




馬鹿にされると思ったら以外に素直な感想が返ってくる……自分の顔が熱いのは無視しよう




そらる「まぁでもどうせインターネットとかで調べて作ったんじゃないの？」




「………は、」




そらる「あ、図星？」




いや、図星ですけど、なんでインターネットで調べたことを彼方が知ってるの？




まふまふ「そういえばそらるさんと少し前にこれと同じようなグラタン作った覚えが……」




まふまふさん、忘れてたの、




そらる「いろいろ、風邪薬とか入れてどんな味になるか試してたからね」




歌詞「あ〜、全くレシピ無視したやつだね」




まふまふ「あの時の味とは大違いですね」




風邪薬……それは覚えてないよね

２９話→←２７話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す