にじゅうよん ページ25
父「A。また風邪を引いたのか。
運動会頑張ってたもんな……お疲れ様。父さんが歌を歌ってあげるから、寝てなさい…」
父さんは、うろ覚えでしかない。僕の幼い頃に亡くなった。
とても優れた指揮者だったらしい。ピアノも弾けて歌も上手。そんな人だったって母さんからよく聞いた。
そんな父さんが家に帰ってきたと思えば、棺桶の中。
目を開けないし、話しかけてもくれない、笑いかけてもくれない。
寂しかったな…
『……父さん………』
母「A！流石ね〜！
スパイクもサーブもレシーブもキレキレだったじゃない！ホント、嬉しいわ！」
母さんは、優しい人だった。僕のやりたいことをいつも尊重してくれた。
"自分の道を自分で決めたらいい"その言葉は僕を何度も救ってくれた。
あ、ヤバ…死.ぬ。思わず、目を閉じてしまった。
大規模侵攻。僕は、バムスターやられてそこで生涯を終わるはずだった。
いくら経っても痛みがこない。目を開けると、母さんが僕の目の前にいて、やられていた。
『かぁさん！？大丈夫！？』
母「私は平気よ……A、怪我してない？」
母さんの腹部から大量の血が流れ出てる。止まらない……
『大丈夫……ねぇ、母さん！だめ！死なないで…！？』
やめて、僕を1人にしないで！！
1人はイヤ！イヤ！1人にしないで…！死なないで！
母「A。私も……父さんも……
ずっと……Aのこと…………見守って……いるからね………」
『…………母さん…母さん…！』
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作者名：Reina | 作成日時：2022年11月14日 16時
