【呪術廻戦】ボンタンを履いた最強さん

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ちょっと胸糞悪いです、すみません


相変わらず次の日も学校はあったけど、幾らか気が晴れていた。
夏油さんから呪力を制御する方法を教えて貰ったおかげで、完全にとはいかないものの、心身共にだいぶ楽になったからだ。
そのうちこの状況にも制御することにも慣れるよ、という彼の言葉を信じる他ない。

あとは、夏油さんが私に向けた笑顔のお陰だ。思い出しただけで心臓がどくどくと鳴って、顔が熱くなる。
でもこの感情に名前をつけるには早すぎる。

今日自分に何が起きようと、多少理不尽な目に遭っても、心を冷静に保てそうだ。そう思っていたのは、教室の前に来るまで。



「………あ、来たよ」



廊下にいるうちから、とても居心地が悪かった。
クラスメイトは私の姿を捉えるなり声を潜め、遠巻きにこっちを観察する。
いつもはここまであからさまじゃなかった。昨日も含め。だからこれは呪力のせいではない。だとしたら。
不穏な考えを胸に教室に入り、自分の席へと向かう。
しかし、机まであと数歩の所で、全身がピシリと固まる。



《 陰 キ ャ ビ ッ チ 》



典型的な嫌がらせだった。よく漫画やドラマで見るものそのもの。
でも机の天板いっぱいに書かれた6文字は、私の全てを止めるのには十分だった。



「藤沢さーん。お、は、よ」
「昨日、見たよ」



近付いてくる足音と共に掛けられる声。
次にかけられる言葉が分からない。


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