百六拾七、止まれない ページ17
.
田「たっ…助けてくれ!!」
「ここまでやっといて今更何命乞いしてんの」
ボロボロになった二人は腰が抜けたのか、這いずりながら私の前から逃げようとする
先に峰打ちで役人の首を打って意識を飛ばせ、また剣先を狐に向ける
「あんた、攘夷志士を始末する命を出してたらしいな」
田「それが…どうした…」
「…兄上もあんたに殺された」
田「復讐だとでもいうのかね…」
「そう。あんたを殺すのは、ただ、あんたが憎いから。それだけ」
罪がなかった訳じゃない
だって攘夷派についてしまっていたのだから
だから首斬られたのも当たり前、世間的に見ればね
でも私からしたら、ただの兄の仇
「大事な、たった一人の兄上だったのよ」
大切なものを奪ったやつを、私は許さない
どんなに筋が通ってる事だとしても、私が幕府側の人間になろうとも
立場なんて関係ない
今は一人の人間として、“天野A”として、お前を_____
“これはお前を護る為の剣だ”
「っ…!」
頭の中で兄上の声で、その言葉が再生された
そんなことするな、とでも言うように
でも
「…もう、遅い」
私は止まれない
そのまま右腕を振り下ろし
一瞬のうちにして
鮮血が舞った
113人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時:2018年3月27日 3時