拝啓、天国にいる両親へ。推しが同級生でした。どうすればいいですか？

第１９話 ページ20

か「あんた、そのおにぎり自分で作ったの？」

　「あー、これ？桃里君が作ってくれた。」

か「桃里君ってあの同級生君？」

　「そう。」

　 奏は私の過去も知っている。奏が何でも話せる親友になりたいと言ってくれたから。

か「待って、同級生君と一緒に住んでんの？」

　「あー、」

　 そっか、さっき話しそびれたんだ。

　「さとみ君が、桃里君だった。」

か「・・・あんた、それ大丈夫なの？」

　「どうかな？」

　 今の所、ばれてないっぽいけど。これも、時間の問題だよね。

か「桃里君覚えてるの？あんたの事。」

　「うん、めっちゃ覚えてる。」

か「マジか〜、何もなきゃいいけど。」

　「そうだね。」

　 私たちは黙々とご飯を食べる。

　 あ、このおにぎり鮭だ。うちに鮭なんてあったんだ。

か「ばらすつもりはないんだよね？」

　 きっと、目の事をだろう。

　「今のところは、ね。まぁ、状況見てからかな？」

か「まだ、桃里君だから良くない？」

　「本当だよ笑。」

　 これがいじめの主犯だったら、私もうだめだわｗｗ

　 今もなお、目の事を話すことに恐怖感があり、躊躇する。

　 いくら信頼し、信用している人でもだ。

　 それは、私の目のことを知らないから優しくしているだけで、

　 目の事を知った途端、突き放されたという経験があるからだ。

か「青葉、あんま考え過ぎはよくないよ。」

　「そうだね。」

　 私たちは、食事を再開した。

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