さんろく ページ37
メリー「や、やっと来ましたね!」
前方からメリーの声。
急かすなよ、と思いつつも、まぁ殺されなかっただけマシか、とも思う。
メリー「そ、それではみなさん!
狼が羊を殺して12時間が経過しました!
い、今から、狼裁判を開廷します!」
ミサキ「本当に、やるんやな……。」
コウ「今はあいつの言うことを聞くしかないからな。」
チエ「また電気流されるのはいやですし…。」
メリー「お、狼裁判では、みなさんに誰が狼なのかを推理してもらいます!
そして、狼を1人選んで処刑してください!」
オサム「と言うことは、今から確実に誰か1人が死ぬということですね…。」
メリー「その通りです!
そして、見事狼を処刑できれば脱出への扉が開かれます!
みなさんの名推理を期待しますよ!
それでは第1回狼裁判の開廷です!」
…大丈夫。
私は、覚悟を決めた。
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狼裁判が始まって、まずは現状を整理することになった。
リンタロウ「昨日の夜、ミホさんが、植物室で胸から血を流して死亡しているのが確認されたね♪」
『刺殺のように見えたけれど、犯行現場からは凶器のような物は依然として見つかっていない。』
コウ「そして、遺体をミサキさんが発見し、その悲鳴を聞いて俺たちも現場に行ったわけだ。」
今一度振り返ってみると、結構ありきたりなんだな。
タクヤ「誰か手がかりになるような物見つけてないのかよ!」
マキ「この状況でわかりやすい証拠を狼をが残すとは考えられないんじゃない?
実際、犯行に使われた凶器だって、誰も見つけられてないんでしょ?」
タケオ「あぁ。
それらしいものはなにも見つからなかったな。」
リンタロウ「他のみんなも凶器は見つけてないみたいだね♪」
どうやら、誰も凶器らしき物は見つけられていないらしい。
まぁ、そりゃあそうか。
凶器は刃物なんかじゃないんだから。
そうして、凶器には何が使われたのか、話すことになった。
一番身近な刃物はキッチンの包丁。
だが、サトルさんが洗うのを忘れていたらしく、油汚れが残っていたため、犯行に使われた可能性はゼロだということだった。
私はキッチンには最初の探索以来行っていないため分からないが、リンタロウくんも同意していため、2人が協力し合っていない限りこの証言は本当なのだろう。
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作者名:ハチミツころっけ | 作成日時:2024年3月15日 16時