そして授業 ページ10
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いつもの授業が始まる。
今日は比較的楽な教科ばかりで、少し安心した。
三宅「･･･んー」
･･･あいつにとって、絶好の寝るチャンスでもある。
先生「じゃあ、ここの問題を、佐々木」
あ「はっ･･･い」
ちょ、ちょっと待ってよ。
今教科書も開いてないんだけど。
先生「余所見してるのが悪いんだぞ。ん、わからんのか？」
生徒A「(うわ、またああいう言い方してるよ)」
生徒B「(俺あのｾﾝｾｰ嫌いだわ)」
生徒からの評判が悪い先生。
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なんとか問題を見つけ出した。
ものの、全くと言っていい程わからない。
あ「えー、ここはですね･･･」
ｺﾂﾝ
手に何かが触れた。
下を見ると、ノートに大きく「３６πa」と書かれていた。
さらに横を見ると、三宅が寝ていた。
手には、そのノートの端が握られていた。
三宅･･･！
あ「３６πaです」
先生「･･･正解」
いかにもバツが悪そうな顔をして、黒板の方を向く先生。
助かった･･･
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あ「あ、あの三宅･･･ありがとう」
三宅「･･･」
返事がない。
これは本格的に寝ているんだろうか。
三宅「どういたしまして」
ﾎﾞｿｯと言って、すぐ寝息が聞こえた。
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優しいな、三宅。
なんだかんだで、いつも助けてくれるし。
じゃあ、なんで？
なんで、あの時はあんなに怒っていたんだろ。
すごく･･･怖かった。
そんなに触れてほしくなかった？
君に何があったっていうの？
なんか、君のこと全然･･･
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あ「･･･わかんないよ」
三宅「何が？」
小さく言ったつもりなのに、いきなり三宅が起き上がる。
あ「こっ、この問題！」
適当に問題を指差した。
三宅「さっきこの問題先生が解説してただろ･･･しょうがないな」
どれどれ、という感じで問題を自分の方に引き寄せる三宅。
一番しょうがないのは、寝てる君だと思うんだけど･･･
でも少なくとも私より三宅は頭が良いので、勉強の面では反論できない。
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三宅「いいか、ここはさ」
いつか君の裏を、
見せてくれる日が、来るんだろうか。
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たぴ岡(プロフ) - くるるさん» ありがとうございます・・・！そういう風に言っていただけると嬉しいです！ (2013年8月29日 12時) (
レス) id: 4dc7798ff6 (このIDを非表示/違反報告)
くるる(プロフ) - すっごく、おもしろかったです。 これ読んで目、うるみましたｗｗ (2013年7月26日 13時) (レス) id: 3042dd3393 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ岡。(プロフ) - なすびさん» 本当ですか！嬉しいです。ありがとうございます！ (2013年6月3日 17時) (レス) id: 2edbbe2204 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ岡(プロフ) - アィスさん» 泣いてくださったなんて…ありがとうございます。すごく嬉しいです。全部見てくださるなんて、本当にありがとうございます！ (2013年4月1日 15時) (レス) id: 88001a5ac5 (このIDを非表示/違反報告)
アィス(プロフ) - 最後、ボロボロ泣いちゃいました。これからたぴ岡さんの作品、全部みようと思ってます^ ^ (2013年4月1日 7時) (レス) id: 9f88085fc1 (このIDを非表示/違反報告)
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