責任 ページ20
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三宅「…今は、今はやめろ」
『へぇ、なんか余計にいじめたくなるけどな』
三宅「佐々木、ごめん。走ろう」
えっ？と聞き返す暇もなく、再び手をひかれた。
不良の間をすり抜け、私たちは全力疾走する。
三宅の目にうっすら涙が浮かんでいたことなんて、私は知らなかった。
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どれくらい走ったんだろ。
気づいたら、私の家の近くまで来ていた。
今日はあそこまで電車で行ってたから、きっと相当な距離に違いない。
ハァハァいう息を無視し、三宅に話しかけた
あ「三宅…っ、大丈夫…？」
三宅は息を切らしていない。
さすが運動部…
三宅「もう、いいよ」
は？
三宅「怖かっただろ。俺といなかったら、あんな目に合わなかった」
驚く私を無視して、三宅は続けた。
三宅「もう近寄んなくていいから…」
下を向いて呟くように言った。
君は、何を考えてそう言ってるの？
私と離れたいから？
それとも、本当に私を危ない目に会わせたくないから？
…わかんないよ
全然。
あ「別に、一緒にいたくないなんて思ってないし」
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素直になったら、君に伝わるのかな。
口を開いた。
もう、当たって砕けろだ。
あ「むしろ、一緒にいたい」
…
しんとした空気が流れる。
あーあ、言っちゃった…
すると、手が腰に回され、
抱きしめられた。
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あ「ちょっ、えっ！？//」
だんだん伝わってくる熱に、
鼓動が速くなる。
三宅「今だけ…今だけだから」
耳元で呟かれ、不覚にもドキッとする。
あ「…っ！//」
駄目だ。
心臓がうるさい。
目をつぶってしばらくそのままでいた。
すると、腰に回された手に力が入ったと思ったら、
すぐに離された。
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三宅「今の、無かったことにして。ごめん」
歩き出そうとする君の背中に、
小さく呟いた。
あ「…なんで？」
その声は、君には届かない。
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誰だってそうだ。
自分のせいで誰かを傷つけるのは辛い。
一度それをしてしまうと、
次が怖くなる。
怯えてしまう。
…違いますか？
今度は、少し大きめの声で話しかけた
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あ「もういいんだよ、三宅」
三宅「！」
振り返ってびっくりした顔をする三宅。
それでも私は続けた。
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あ「そんな責任感じなくていいんだって。
三宅は何も悪くないよ」
これが君の求めていた言葉
…違いますか？
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- 恋愛運: ★★★☆☆
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たぴ岡(プロフ) - くるるさん» ありがとうございます・・・！そういう風に言っていただけると嬉しいです！ (2013年8月29日 12時) (
レス) id: 4dc7798ff6 (このIDを非表示/違反報告)
くるる(プロフ) - すっごく、おもしろかったです。 これ読んで目、うるみましたｗｗ (2013年7月26日 13時) (レス) id: 3042dd3393 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ岡。(プロフ) - なすびさん» 本当ですか！嬉しいです。ありがとうございます！ (2013年6月3日 17時) (レス) id: 2edbbe2204 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ岡(プロフ) - アィスさん» 泣いてくださったなんて…ありがとうございます。すごく嬉しいです。全部見てくださるなんて、本当にありがとうございます！ (2013年4月1日 15時) (レス) id: 88001a5ac5 (このIDを非表示/違反報告)
アィス(プロフ) - 最後、ボロボロ泣いちゃいました。これからたぴ岡さんの作品、全部みようと思ってます^ ^ (2013年4月1日 7時) (レス) id: 9f88085fc1 (このIDを非表示/違反報告)
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