14話 ページ16
気まずそうなAの顔を見ると、ああ、やっぱり話さなけりゃよかったなと内心後悔する。
だけど、今となってはこういうことを打ち明けられるのは、Aしかいないとも思う自分がいるのも確かだ。
「…やっぱり、ビックリするよな、そんなこと聞かされたら」
心がまた不安定に、ユラユラと揺れる。今の俺は、本当に俺自身なのか?分からなくなってきた。
「…マイキー」
「A?」
「そりゃ最初はビックリしたよ。でもな、俺はどんなマイキーでも嫌いになんか絶対にならねぇし、お前が許してくれるなら、ずっと隣にいるからな?」
そう言ったAの声も、顔つきも、とても穏やかで、それが俺のユラユラ揺れる心を、優しく受け止めてくれた。
「………いいの?」
気が付けば、ポロポロと涙が零れていた。
「こんな救いようがない、俺のこと…Aは、受け入れてくれるの?」
Aの手が、そっと俺の頬を撫でる。とってもあったかい。
「ああ。だからもう、一人で抱え込まなくていいんだ、マイキー。俺も一緒に背負うよ」
「………ありがとA。大好き」
思わず俺は、Aに思い切り抱きついていた。とても、嬉しかった…
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作者名:米グルイ | 作成日時:2022年8月22日 22時