47話 和side ページ48
あれから30分が経ったころ智兄から連絡があった。
Aの呼吸が不安定なので酸素量が上がらないこと。
喘息特有の雑音が聞こえること。
智兄が診てもこのまま様子を見ているだけじゃ回復はしないと分かっての連絡だろう。
挿管セットに必要な薬を抱え急いで病室へ向かうことになった。
「ガラガラ」
和「…っAは変わりない？」
突然の問いかけにも動揺する素振りは見えず智兄は答えてくれた。
智「まだ酸素量が上がらない」
和「そうですか」
智「挿管はしたくなかったから起きれるなら吸入させようと思って呼び掛けたけどAは反応なし。このままだと危険だから挿管して様子を見たい」
和「智兄がそう判断するなら挿管しましょうか」
智「お願い。俺はこのままフォローにまわるよ」
和「分かりました、じゃあ固定お願いします」
智「了解」
持ってきたセットの中から咽頭鏡と気管内チューブを手に取るとAのベッドまで戻り智兄が固定に入るのを待った。
智兄はAのベッドを動かし頭の方に隙間をつくるとすぐさまベッドの横側へ回り頭の固定に入る。
和「じゃあそのままでお願いしますね」
智「はいよ」
Aの顎を引き口を開かせると咽頭鏡を入れ込みチューブを奥まで進める。
そのまま咽頭鏡だけを抜き取り聴診器に持ちかえるとAの胸に当て空気が通っているかを確認した。
和「もう大丈夫ですよ」
智「入った？」
和「はい、そのうち酸素量もあがるはずです」
智「そっか、よかった」
俺らはAのそばに椅子を運ぶとそこへ腰を下ろした。
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空蝉(プロフ) - naoさん» ご指摘ありがとうございます。すぐに直させていただきました。 (2020年2月3日 21時) (
レス) id: 94fcae9fee (このIDを非表示/違反報告)
nao(プロフ) - 登場人物のところの紹介の友人の所が桜井のって全部なってるけど、桜木の間違いですよね。 (2020年2月3日 2時) (レス) id: 3ab06130a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空蝉 | 作成日時：2020年1月27日 22時
