鈍器でドン ページ33
「主…………! ごめんなさい!」
「ぐっ………カハッ………」
スミレ様が、安定さん本体を持って今にも折らんとしている
何とか、加州さんが止めてるけど、あれじゃあ……………
俺は、持って来ていたカメラで録画を開始する
勿論、録音機とスマホも一緒に
「何私より、綺麗になろうとしてるの?
その髪飾りも、マニキュアも………!」
「主! 止めてよ!」
「黙れ! 刀の分際で、指図すんじゃない!」
お、おぉ…………
怒りを通り越し、もはや何とも思わなくなってきた
それは、それで危ないけど
「いい? 今度、また同じようなことしたらこんなもの!!」
「い”た”い”よ”ぉぉ! 安………さだ」
「清光………? 清光………! 清光ねぇ、返事をしてよ!」
スミレ様は、刀を折ることはなかったけど、ペンチで加州さんの爪を剥ぎ取り
安定さんの、ヘアピンをバキッと踏み潰した
俺は、録画を終えると
ギチギチと、カメラを強く握る
今すぐにでも、あの女の首を絞めて殺したい………!
あいつは、人間失格いや、それ以下
神様に、なんたることをしているんだ
体の至るところから、怒りの嵐が全身を覆い始める
『早く先輩にこれ…………を!?』
突如頭に、重い鈍器のような物がゴツッと当たる
くっそ………油断した
せめて顔を確認して…………!
無理やり視線だけでも後ろをむくと、そこには大きな石を持った長谷部さんが立っていた
それを見た瞬間、視界が歪み、俺の視界は真っ暗になった
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作者名:さプる | 作成日時:2020年4月30日 15時