《薄桜鬼》俺は北の鬼の頭領だ【井吹龍之介】

story17 ページ19

過去編


薫が倒れてから二時間が経とうとしている
が、まだ薫は目を覚まさない。

龍「そういえば、薫が千鶴って言ってたっけ？」

確か、妹の方は、雪村綱道が引き取ったはずだよな・・・
それに、この辺の土地は井吹家の物だからこの辺には住めないし
子供が一人でこんな所に来るわけはないしな・・・ｸｿｯ、薫が起きなきゃわかんねぇな

薫「ん・・・」

龍「！、薫？起きたのか、怪我とかはないよな？」

薫「・・・・・」ｺｸﾝ

龍「・・・、薫、あの時一体何があったんだ？」

薫「お、俺、花を、井吹に、でも、千鶴が、俺、知らないって、ば、化け物って」ｶﾀｶﾀ

だいぶ混乱してるみたいだな、それに化け物って？

龍「薫、大丈夫だから落ち着け。起きてすぐに聞いて悪かったな、今はゆっくり寝てくれ。もし、起きて心の整理がついたら話してくれないか？俺はいつまでも待つからさ」

俺はそう言って薫を抱きしめた

薫「・・・わかった」ﾎﾞｿｯ

薫は疲れていたのかすぐに寝てしまった。
それに、さっき薫が言ったのは、まるで、千鶴が薫の事を忘れてしまったような言い方だったな・・・。でもって最後に【化け物】か・・・。
これは、少し調べてみる必要がありそうだな

龍「なんで、薫ばっかこんなめに合うんだろうな」

薫は幸せになってはいけないのか？

いや、そんな事があるわけがない。

人は、いや、生き物は皆平等に幸せになる権利がある。

なら、薫にとって幸せって何だ？

どうすれば薫は幸せになれるんだ？

考えれば考えるほど、いろんな事が渦をまいてしまう。

もし、みんなが薫を受け入れなければ、俺が薫を受け入れよう

もし、薫が世界を拒絶するならば、俺が薫の世界になろう

もし、薫が生きることに拒絶をすれば、俺はそれを否定しよう。

けど、もし・・・何回も何十回も足掻き続けて、それでも生きるのが辛いならば・・・

俺も、薫と共に逝こうじゃないか

けして、薫を一人にはしない。
　
だって・・・・。









薫は俺の大事な《弟》だから


ー・・−・・−・・−・・−･・−・・−・・−・・−・・−・・−・・−・・−・・−・・−・・−


はい、
なんか久しぶりの更新でした；；
しかも最後に弟発言！！

もちろん、血はつながってませんよ？
でも、薫の事を思ってるんですよね〜

では、また次回！！

story18→←story16

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す