3-12 ページ28
嶺亜サイド
気持ちは分かるけど､今はそれどころじゃない｡
俺は浮所を連れてきた理由を塾長に話した｡
手越「追われているって事は､ストーカーって事Σ( ﾟДﾟ)!?」
浮所「ストーカーというか…(ーー;)」
嶺亜「じゃあ､誰なんだよ!?」
浮所「それは…」
〜〜〜♪(LINEの着信音)
浮所が口を開こうとした途端､スマホの着信音が鳴った｡
手越「鳴ってるよ?」
嶺亜「僕じゃないです」
猪狩「俺でもないっす」
浮所「まさか…( ; ﾟДﾟ)」
嶺亜「浮所､顔色が悪いけど…」
青ざめた浮所は恐る恐る､通学鞄からスマホを出すと確認した｡
浮所「マネージャー…からだ」
手越「浮所くんのマネージャー?(・・?)」
マネージャーらしい人から､浮所にLINEが来たらしい｡
浮所が震えながらLINEを見ているので､
気になった俺達も､後ろからスマホを覗いた｡
金元さん飛貴､そこにいるんでしょう!
金元さん言ったはずよ｡私からは逃げられないって｡
金元さん匿ってもらっても無駄よ｡観念して､出てきなさい!
嶺亜「何だよ､このLINE!」
猪狩「追われていたのって､お前のマネージャーだったの!?」
ガリさんが聞くと､浮所は頷いた｡
手越「外の様子を見てきた｡女の人がいる｡茶色のショートヘアの」
浮所「僕のマネージャーです…」
嶺亜「じゃあ何で､ここが分かったんだろ!?」
浮所「俺のスマホにGPSを付けられているんだ｡それを金元さんが監視しているような感じで…(´・д・｀)」
浮所のマネージャーである金元さんという人は､
仕事で忙しいお父さんと自宅で療養中のお母さんに変わって､
浮所の面倒を見ている女性だ｡
浮所が中学生の頃からマネージャーをやっていて､
事実上､浮所の保護者のような立場らしい｡
嶺亜「実は一昨日､社会見学が終わってテレビ局近くのカフェにいた所､お前のマネージャーを見掛けたんだよ」
浮所「金元さんを…?」
嶺亜「うん｡何か焦っているみたいだったんだ」
浮所「最近､金元さんは俺を売り込もうと､テレビやイベントにお願いしまくっているんだよ…｡俺､疲れているのに…｡金元さんは『あなたのためよ』って言っているけど…」
猪狩「ひどいマネージャーだな!浮所の気持ちも考えないで(｀ヘ´)!」
ピンポーン♪
すると､玄関の扉の方からチャイムが鳴った｡
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 12人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年5月11日 23時
