檸檬

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所長が固まった所で、
背後から木林がBBQを覗きにきた。









一緒にどう？と誘う夕子さんを、
残念そうにやんわりと断り、



これから用事が、






と彼は、中堂さんの所へ向かった。









「あの2人、妙に仲良いよねー・・・そういう関係？」








夕子さんの言葉に、
ミコトがじーっと2人を見つめる。




そして、









「ねぇ、A。」


「？？」


「中堂さんって・・・、」


「あ！！やばい、私、午後までに出さないといけないご遺体の鑑定書忘れてた！」


「もー市ノ瀬さん何やってるんですかー！」


「すみません！所長、肉残しておいてくださいね！！すぐ行ってきますから！！」


「しっかり頼みますよ！」


「了解でーす！！」









BBQ場を離れて、
歩みを止める。


話終えた中堂さんと遭遇し、
彼は、はっと鼻で笑った。









「・・・・そんなに急いでどこ行く。」


「お昼までに出さないといけない鑑定書がね。」


「そんなもん・・・・・あったか？」


「・・・・系さん。」


「？？」


「気を付けてくださいね。」


「・・・・・？あぁ、」









多分、ミコトは、



‟私たち‟の秘密に気付き始めてる----------------。

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