君の笑顔を見せてください【ジョジョの奇妙な冒険】混部 (ページ5)

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お話ー承太郎sideーページ5

Aがスタンドを出した
人型だと思ったらジジィのスタンドと同じような
植物でしかも花だけ

不気味だと言うAは周りに浮いた花を眺める
絵になるというのはこういうことだろうな
しかし、さっきから気になるのは表情だ
何を話しても、俺が声を荒らげても無表情
表情筋が凝りに凝り固まっているようだった

『…あの、くすぐったい、、っです』

そう思ってた時のこの動揺
くすぐったそうにする表情が無表情の他に見た顔だった
顔立ちは上の上で可愛い、自分で言うのはあれだが滅多にそんな事言わねぇ俺でも思った第一印象

もっと見たい、くすぐっていたらそのうち笑い出すだろうと安易な考えが

Aを怯えさせた

『嫌っ!!!!!!!!!』

叫ぶと俺たちの周りに降り注ぐ花びら達
まるでAの心がバラバラになったように思えた
荒く息をするAの顔は明らかに
恐怖で脅えていた

俺はただただ謝ることしか出来ねぇ
謝ったところでAの心が言えるわけじゃねぇが、直ぐに落ち着きを取り戻した

『ごめんなさい…』

承｢いや、調子に乗ったのはこっちだ｣

そこからまた沈黙が始まった
最初の沈黙は息苦しかったが、今の沈黙は何故か
そんなに辛くもねぇ
何故かはわかっている
こいつが少しでも人間らしい反応を見せたからだ

怯えさせたのは俺が悪い
こいつにも事情ってもんがある
無理にスタンドに触れて嫌な思いにさせた

だが、嫌なのに反応を見せない方が俺は
はらわたが煮えくり返るような苛立ちに襲われただろうな、、そこまで追い込んだ奴らが憎く感じる
今でも感じているが…
まだAが人としての反応を持っていたことに心の奥で安心した

承｢…聞きてぇ事あるか？｣

『あ、じゃあ…お名前は？』

承｢承太郎、空条承太郎だ｣

『承太郎、さんか…かっこいい名前ですね』

｢かっこいい｣その言葉が頭に残る
そんな言葉は自慢じゃねぇが、ほかのうるせぇ女どもがインコのように繰り返し言ってくる
それがうざったらしいたりゃありゃしねぇ

目の前に座りフルーツを頬張るこいつ、Aに言われるのは、嫌じゃねぇ
たとえその言葉に気持ちが籠っていなくてもだ

『学生さん???』

承｢あぁ、大学で海洋調査している｣

『学校…楽しい？私行ったことないから』

承｢楽しいだなんて思ったことはほぼ無いぜ、強いて言うなら調査に没頭している時が1番だな｣

たわいもない話をしているうちに
スマホにジジィからの連絡が入ってきた