◆2113. 見透カサレタ 心 ページ8
Ｎｏ ｓａｉｄ.
『��こんな時��だからこそ、だと思うんですよね、僕は』
ジャミル「は？」
『��タルタロス��攻略も終盤にさしかかってきた今、この収容所を抜けられたとしても、その先に何がいるかわからないじゃないですか。 イデア先輩とオルトくんが待ち受けているかもしれませんし、２人と戦う前にものすごく強い敵と戦うことになるかもしれない』
『そんな風に考えたら、君らの魔力を安易に消費できないな、って』
Aはマジカルペンを持ったジャミル・バイパーの手をゆっくり下ろす。
ジャミル「……っ………………わかった」
ジャミル・バイパーはマジカルペンをしまうと、Aの応急処置にとりかかる。
慣れた手つきで、傷口を布で拭い、ガーゼで直接傷口に当て、手の平で圧迫し止血する。
『手慣れてますね』
ジャミル「普段、君よりも危なっかしい奴の世話をしているんでね」
『さすがですねー。
……すみません、なんか、ジャミル先輩の手を煩わせちゃって』
ジャミル「今更」
『初めてじゃなかったかー』
たはー、と微笑を浮かべるとAは見えもしない天井を見上げた。
『……先輩。 ジャミル先輩』
ジャミル「なんだ？ やはり傷が痛むのか？ 叩けば大抵の痛みは和らぐと聞くが」
『叩いてどうこうなる傷の具合じゃないと思うんですよ。
……じゃなくてですね、ジャミル先輩。 ジャミル先輩こそ、どこか怪我をしていませんか？』
ジャミル「？ していないが……」
『……そっか』
ジャミル・バイパーは疑問を抱いた。
しかしジャミル・バイパーはピタリ、と包帯を巻く手を止めた。
ジャミル「(なにか、探られている……？)」
自然と、心臓が激しく動き出す。
その激しい心音が、自分でもわかってしまうほどに、ジャミル・バイパーは、自分が焦っていることを自覚した。 自覚してしまった。
目の前の少女に視線を向けると、その目と、自分の目がかち合ってしまった。
息を呑む。
目を合わせてしまった瞬間、石になってしまうのではと錯覚してしまうくらい、その目は、その双眸は、揺らぎのないものだった。
『どうしました、ジャミル先輩？ なにか恐ろしいものを見たような顔をして』
ジャミル「！ す、すまない。 もうすぐで終わる」
ジャミル・バイパーは再度、手を動かす。
『ジャミル先輩』
ジャミル「……」
『僕、足手まといになりたくないんですよ』
.
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冬雪(プロフ) - たまごっちさん» コメントありがとうございます。これからも夢主達のことを見守っててくれたら嬉しいです (2022年8月12日 15時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
たまごっち - "男"の手は彼女達をすり抜ける。……ということはもう、お父さんって…あぁぁぁ、続きが楽しみすぎる！！！夢主ちゃんとイヴちゃん、幸せになって…(泣) (2022年8月12日 11時) (レス) @page37 id: 761df69c60 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - とうもろこしさん» コメントありがとうございます。父親参戦です (2022年8月12日 9時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
とうもろこし - お、お、お父さん！？！？夢主達、少しづつ記憶を取り戻してきてるってこと…？ (2022年8月12日 9時) (レス) @page37 id: 761df69c60 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - トワさん» コメントありがとうございます。ふとした時に雰囲気変わるスカラビアいいですよね。頑張ります (2022年8月11日 22時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2022年7月23日 0時
