◆63.アニマルセラピーを ページ18
イヴ.
グリム「なんかエースがムスッとしてるんだゾ」
エース「べっつにー？」
『どうせリドル先輩のことでまだ怒ってんだろ』
エース「違う、いや、違わなくないけど……」
『どっちだよ……』
五時限目が終わり、教室で次の授業の準備をしている時だった。
エースくんはずっと寮長さんの事からずっとわかりやすいほどにムスッとしている。
『なんだよ。チョコクロワッサン奢ったじゃん』
イヴ「いや、多分違うと思う……」
『んー……こういう時はアニマルセラピーだね！』
デュース「アニマルセラピー？」
『旦那、旦那』
エース「あ？」
『ここに触り心地のいい毛並みをした魔物がおりまして』
グリム「ふなっ！？」
Aちゃんはグリムくんを抱き上げると、エースくんの前にグリムくんを差し出した。
『肉球とかどっすか？』
グリム「誰が触らせるかー！」
『あ、コラッ！逃げんな！』
Aちゃんの腕の中から逃げ出したグリムくん。
カーテンの裏に隠れたグリムくんは半分だけ顔を出してこちらをジト目で見ていた。
イヴ「完全に警戒心を持たれちゃったね」
『いいじゃん少しくらい』
デュース「そういえばA、放課後時間あるか？」
『放課後？なんかあんの？』
デュース「寮長に献上するために��マロンタルト��を作ることになったんだが」
するとAちゃんはスンッ、真顔になった。
デュース「それでトレイ先輩と一緒に作ろうってことになって、最初は栗集めからしないといけないから人手がいる。手伝ってくれないだろうか」
『……無理』
イヴ「Aちゃん……？」
『放課後は校長先生に呼び出されてさ。いつ終わるかわかんないからそっちはそっちでやってて』
『僕も本当はやりたいんだけどねー』と頭を掻いて笑うAちゃんに違和感を感じた。
Aちゃんのことだから、
『え、栗拾い！？なにそれめちゃんこ楽しそう！誰が栗を沢山拾えるか競争しようぜー』
とかいうと思ったのに。
デュース「そうか……校長先生からの呼び出しなら仕方ないな」
グリム「何やらかしたんだゾ」
『僕がやらかした前提で言うのやめれ！』
イヴ「(……ん？)」
ふと、会話に参加していないエースくんの方を見ると彼は何故かAちゃんを見ていた。
『ていうか、何かやらかして呼び出されるのなんてグリムだけだっつーの！』
グリム「オマエも結構やらかしてんだゾ！」
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冬雪(プロフ) - サナさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただければなと思うばかりです (2022年8月11日 20時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
サナ - やっと、2巻なんだゾ(このお話の)。楽しみ。 (2022年8月11日 18時) (レス) id: 2c45cd1730 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆずさん» ご報告ありがとうございます (2020年10月13日 11時) (レス) id: a124ecb095 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ◆82話のところでトレイ先輩がトイレになっててめっちゃ笑いましたwwww (2020年10月13日 3時) (レス) id: 207a7fb508 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - るなさん» ご報告ありがとうございます (2020年10月4日 18時) (レス) id: a124ecb095 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年3月31日 8時
