◆64.嘘 ページ19
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『(ま、校長先生に呼ばれたのは嘘だけど)』
放課後になって、一人中庭でぶらぶらする。
ケイト「Aちゃんって面倒事は嫌いなタイプ？」
『……』
一階の窓から身を乗り出したケイト先輩が僕に問いかけた。
『まあ、嫌いですね」
ケイト「だからエースちゃん達とタルト作りをサボったの？」
『そうだとしたらケイト先輩にとっての僕の好感度はだだ下がりですか？』
ケイト「んにゃ？全然。むしろオレとAちゃん仲間だよ」
『チャラ男と仲間になる気はねえ！！！』
ケイト「Aちゃんのオレのイメージってチャラ男なの！？」
「悲し〜」とあまり悲しくなさそうにするケイト先輩は「まあ少し話そうよ」と手招きする。
僕は渋々とケイト先輩に近づく。
ケイト「Aちゃんってさ、甘い物好き？」
『何言ってるんですか先輩。
……大好きに決まってるじゃないですか』
ケイト「あはは、うん、だよね？女の子って甘い物好きだよね」
『いや、甘い物好きは男女関係ないと思います』
ケイト「そうかな？」
『そうですよ。昼休み、食堂にもいたじゃないですか。スイーツを皿一杯に盛り付けて食べている男子生徒が』
ケイト「あ〜いたね〜」
食堂にあるスイーツも種類が豊富だった。
一口サイズのケーキがあれば、果物もあったし、ゼリーとかアイスなどもあった。
殆どをグリムがバカ食いしていた記憶はまだ新しい
ケイト「オレ、それを見ただけで胸焼けしちゃう」
『胸焼け？先輩ってスイーツとか苦手なんですか？意外です』
ケイト「うん。よく言われる。そんなに甘い物好きそうに見えるかな？」
『クリームてんこ盛りのパンケーキを見て��映え��とか言ってそうなイメージでした』
ケイト「うわうわうわうわうわ……クリームてんこ盛りとか、それってもう殺しに来てるよね？」
本当に嫌いらしい。
そんなケイト先輩の弱点を知れて僕は自然と口角が上がる。
ケイト「……弱み握れてラッキー、って顔してる」
『すみません。人の弱み握るの好きなんです』
ケイト「君って正直だよね〜
てことで、オレの話は終わり。次はAちゃんの弱点を教えて」
『……』
……それが狙いか
ケイト先輩の弱点を知ってしまった以上、僕も話さなければいけないという流れになってしまった。
心理戦は嫌いだ。
ケイト「ほらほら、早く早く〜」
『わかったからその煽るような笑顔をやめてくださいよ』
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冬雪(プロフ) - サナさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただければなと思うばかりです (2022年8月11日 20時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
サナ - やっと、2巻なんだゾ(このお話の)。楽しみ。 (2022年8月11日 18時) (レス) id: 2c45cd1730 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆずさん» ご報告ありがとうございます (2020年10月13日 11時) (レス) id: a124ecb095 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ◆82話のところでトレイ先輩がトイレになっててめっちゃ笑いましたwwww (2020年10月13日 3時) (レス) id: 207a7fb508 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - るなさん» ご報告ありがとうございます (2020年10月4日 18時) (レス) id: a124ecb095 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年3月31日 8時
