62.真白友也 ページ14
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『天満くんが行方不明？』
Ra*bitsの練習を見る約束だったためレッスン室に赴けば天満光が放課後から行方不明らしい。
学院内にいるのは確実らしいが探す範囲が広範囲過ぎだし夢ノ咲学院で行方不明などなってはいけないと思う。何故なら探すのが面倒臭いからだ。
「まぁ、いつもの事なんですけどね」
『いつもじゃ困るぞ。真白くん彼は今日のレッスンのこと頭に入っているのだろうか』
「入ってる筈です。ていうか入ってると信じたい」
『……探すしかないな。行方不明といっても誘拐はないだろうし迷子なだけかもしれないし』
「いやアイツ高確率でいなくなりますよ。常習犯って奴です」
『今すぐやめさせる習慣をつけさせろ』
「しかもアイツ終始走っているので見つけるのも困難だし追いかけるのも一苦労で……」
『天満くんの体力は一体全体どういう仕組みで成り立ちどういう構造で起動しているんだ』
こうなると��天満くん人造人間説��が発祥してしまうのでは？なんだかんだ中確率で有り得そうで恐ろしい。
そもそもRa*bitsのメンバーが真白くん以外揃っていないこと自体可笑しいのだ。
『そういえば天満くんはともかく紫之くんや仁兎先輩は何故来ないのだろうか』
「創は校内アルバイトを片付けてから来るらしく、に〜ちゃんは部活に少し顔を出してから俺達と合流するらしいです」
『あの噛み噛み先輩部活やっていたのか』
「テニス部に所属しているらしいです」
『テニス部……』
知っている範囲では遊木真と瀬名泉もテニス部だった筈。帰り際遊木真が瀬名泉の愛の言葉を否定しながらラリーが続けられていたという現場を僕は目撃したことがある。
なんだかんだ２人の息はピッタリだった
『噛み噛み先輩も大変だな……』
「俺は光を探しに行こうかと思いますけど花野先輩はレッスン室で待っていますか？」
『いや僕も行く。一人で探すのも重労働だろ？』
「それは助かりますけど入れ違いになったりしませんかね」
『その対策として置き手紙を書こう。僕は昔置き手紙の天才と呼ばれていたからな』
「置き手紙の天才ってなんですか！？」
『天才は冗談としてなんて書いておこうか』
「今自然な流れで冗談って言ったよこの人……」
ノートの切れ端を使って目をつけやすいように赤いペンで大きく書きいれて壁にテープで貼り付ける。
『これでよし』
「では行きましょうか」
『では兎を狩りに行くか』
「言い方が物騒！」
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作者名：冬雪
| 作成日時：2019年4月17日 23時
