50.ワカラナイ感情 ページ4
十四松.
Aちゃんの声は綺麗。
Aちゃんの癖が可愛い。
どれも、Aちゃんを見て心の底から
思ったことだった。
この気持ち……なんだっけ?
昔にもこんなキモチあったような気がする。
十「…Aちゃんって昔の僕の友達に
似てるね。」
貴「昔の…お友達?」
Aちゃんは僕の隣に座る。
……なんか、花の匂いがする。
十「その友達もね、歌が綺麗で
髪の毛先をいじるのが癖だったんだ」
貴「そうなんですか…」
十「……………でも
消えちゃった」
貴「……え?」
十「僕も分かんない。
兄さん達が、その子は消えたって言った。
その子が消えた瞬間を見たわけでは
ないけど…なんだかその時
説明できないモヤモヤができた」
グルグルして…目の当たりがツーンとして
でも、わかんなかった。
この感情が説明できない。
貴「………きっと、悲しかったんですよ」
十「……悲しい?」
貴「はい」
Aちゃんは、寂しそうに笑った。
Aちゃんは物知りだなぁ…
話を聞いただけでこんな事がわかるなんて…
貴「お友達がいなくなって…きっと
悲しかったんですよ。…十四松さんは
泣いた事がありますか?」
十「………ないかも」
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作者名:雨雪 花 | 作者ホームページ:http://HI.END.WOLD 1017
作成日時:2016年7月31日 21時