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114. ページ14

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松岡「そんなことは別にいい、それより」

北「ん?」

松岡「お帰りなさい、お嬢様」

北「はっ?」



いきなり、執事みたいなことを言う松兄。

「お帰りなさいって、ここ俺んちじゃないし」心の中でツッコミを入れる。

まぁ〜それが、この店の挨拶なんだろうが。



北「えっ…と、ただいま‥です?」



どう対応すればいいのか分からず、一応返事をし。

(う〜ん、いまいちルールが分からない説明書ぷりーず)

そんなことを思っていると松兄の雰囲気がガラッと変わって。



松岡「ところで」

北「…ギクッ」



ヤバい、直感で感じた。

チャラ男が去って安心したのも束の間、新たな恐怖が襲って来る。

全身に力が入り、そんな俺を怪しい笑みで見つめる松兄。

「…なん‥で…しょう」その威圧感に敬語となり。



松岡「どうしてこんな所にいるのか怒らないから言ってごらん」



松兄はニコニコと何とも不自然に笑っていてよ、怖すぎる俺にはもはや既に怒っているようにしか見えない。

でもこのまま口を閉ざしていたら、もっと殺気が増加しそうな気がし。



北「えっ…と‥それ…は‥…さっきタマが言ってた通り俺は連れて来られた…んです」



声は震えていたが言葉でちゃんと伝えられた。



松岡「で、それはなんで?宏光は性格だけは男前なのに簡単に女装なんかさせられてどうしちゃったってわけ」



だんだん松兄が、鬼化してくのが分かる。



北「あ、それには深い…事情がありまし‥て」



冷や汗が止まらない、あと性格だけは男前っていうのが気に食わない。



松岡「事情?」



俺はコクンと頷き、素直にここまで来た経緯を松兄に説明した。

「缶けりこと鬼ごっこ」のことから全部。

(…死にたくない、許せタマ)



松岡「へぇ〜なるほど、それは分かった」



俺の話を聞き松兄は先程の殺気が嘘のように消え、それを見てホッと胸を撫で下ろす。



松岡「でも、許せないな」

北「えっ」



(なんで?どうしてさ)

再び心の中で、ツッコミを入れる。



松岡「俺以外のやつに、気安くそんな可愛い格好をさせ」



(はあっ?)



松岡「しかも野郎どもの視界に映し」



罪状としたら十分だ、と耳元で囁かれ。


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作者名:Tai.Qi | 作者ホームページ:https://novel.prcm.jp/novel/r1tzGjKmUT2EzAjVIVyN  
作成日時:2018年11月20日 11時

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