僕らの想い〜証VOL２.

51.眠り姫？ ページ1

・北山side

その日の放課後━



担任「これからルールを説明するぞ」



先生は見覚えのあるボックスを前へと出し、それも何故か２つ。

(待て嘘だろ)



担任「まず逃げる側と追う側を決める」



得意気に、バンバンと怪しげなボックスを叩き。



北「まさか、これでまた!?」

担任「そのまさかだ、ふっ」



俺の声が聞こえたのかすぐさま答え…

(あり得ない、こんなんでいいのか？本当に)

好きだよなぁこの学校、つうか生徒会主権じゃなかったのかよ。

もしかして俺がこういうの苦手なのを知って嫌がらせ？内っていう生徒会長に刃向かったからさ。

「よし、じゃ委員長のお前から引かせてやろう」先生は、俺に視線を向けながらそう言って。

(あ、俺…委員長だった)

「もう正直どうでもいいや」と半分諦めかけていたけれど最初に引けるのなら。



担任「Ａの箱から引け」



鬼ごっこだと逃げる側は結構、体力を消耗する俺的にはそういった意味でも鬼になりたい。

そして、ゆっくり何もせず休んでるって寸法さ。

(あったまいい、んふふっ)

前に出て、さっそくボックスに手を突っ込む。

(ん？なんか感触は紙とかそういうんじゃなくボール？まっ、どうでもいいか)

ゴソゴソと掻き回し１つのボールを握りしめ。

(１番初めに引いたんだ、鬼を当てる可能性は大)



担任「おっ、北山は逃亡者か頑張れよ〜じゃ次めんどくさいから順番に好きな方を引いていけ」



(はっ？嘘だろ)

取ったボールを確認したら「逃亡者」と書かれていてよ、自分の運の無さに呆れて物も言えず。

(はぁ〜)

俺が意識を飛ばしていると「そんなに落ち込まないで、ちゃんと俺が捕まえてあげるから」

二階堂は、そう言って俺の肩をポンポンと軽く叩き。



北「えっ？まさか」

ニ「そう、鬼ぃ〜」



ニヤッと嬉しそうに笑いながらマジでか!?神様は俺より、こいつを選んだってわけ。

(ははっ、でも俺にはまだ心強い味方の横尾さんと藤ケ谷がいる)



北「お前らは？」



そう思い、二人の所へ駆け寄って聞いてみると。



横「あっ、鬼」

藤「俺もだ」

北「なっ」


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