*ミツバさんと私 ページ10
.
「じゃあ、トシ、2人でゆっくり話していけ」
「あぁ、そうさせてもらうよ。」
「Aちゃん、ゆっくりしてって」
近藤さんは仕事があるのか、早々に出ていき、部屋には私と土方さんが残った。
「近藤さんづてで聞いた。体調悪かったんだな」
「えぇ……でも、今は大丈夫です。」
「無理はするなよ。何かあってからじゃ、遅いんだから」
近藤さんの話だと、土方さんと両思いだった、ミツバさんと私を重ねているらしいから、兄以上に心配してる。
「……あぁっ!そうだ!土方さん用に、クッキーを焼いたんです。工夫に工夫を重ねて。良かったら食べてください」
持ってきたことすら忘れかけていた、丸い缶を出そうと鞄を漁るも、右手首が痛いことを忘れていた為、思わず顔をしかめると、それを見逃さなかった土方さんが掴んだ。
「怪我してんのか」
「ちょっと……捻っちゃって……」
「ったく……変になるから、手当してやる」
「すみません……ご迷惑をおかけして……」
救急箱を持ってきた土方さんは、私の手首に湿布を貼って、包帯を巻いていった。
「んな事気にすんじゃねぇ。それに、お前だったら、迷惑かけられても嫌じゃねぇからな」
「……ありがとうございます、土方さん。」
「ところで、天人を助けたんだってな」
「はい。夜兎族の方で……でも、今日帰っていきまきたけど」
「そうか。天人って言っても、良い奴と悪い奴がいるから、気をつけろ。」
「はい、十分注意します。
ところで、総悟くんは?」
「あぁ、あいつなら……その辺で昼寝でもしてるはずだ」
「またですか笑」
「いい加減、仕事しろってんだ」
「土方さんも、苦労が耐えませんね」
なんてこと言ってクスクス笑うと、土方さんもフッと笑った。
「帰る前に会っておくか」
「いえ、眠りの邪魔はしたくないので……会った時に。」
「そうか。……この後は?どうするんだ」
「天人さんのおかげで、食料が無くなったので、買いに行こうかなって。」
「買い物か……俺がついて行きてぇが、あいにく仕事が残ってるからな」
「なので、銀時に頼もうかなって」
「……万事屋か」
「はい。依頼、です。」
「んじゃあ、そこまで送ってく。」
「ありがとうございます、わざわざ……」
と、早めに会話を切り上げた私たちは、立ち上がるも、油断したおかげか再び立ちくらみが起こり、前のめりに倒れる!
そう思った時、力強い腕でそれが阻止された。
19人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
rikohuku0428(プロフ) - 続きのパスワードが知りたいです!面白いのでぜひお願いします! (2020年11月23日 0時) (レス) id: 4dacac16ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:どこかのムスメ | 作成日時:2018年8月23日 12時