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*お見合い ページ27

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「お見合い……ですか?」


「そう!おばさん、とっても素敵な方を見つけちゃってね?
Aちゃんみたいな若い子なんて、今は結婚して子供作ってる人が多いのに、あなたったら男の話の一つや二つすらも聞かないから……

心配になって、用意したのよ」


と、こんな会話になっているのは、お昼時間の事だった。
きちんと、お昼時間は休みにしてるから、今は厨房でおばさんと2人で、賄いを食べてる所、こんな話に。

嬉しそうに、楽しそうにお見合い写真を私に見せてくるおばさんに、断れる訳もなく、ぼーっとそれを見つめた。


「ね?良い方でしょ?銀行にお勤めのエリートさんなんですって。」


「そう、ですね……」


「どう?受けてみない?」


キラキラな目で言ってくるおばさんに、苦笑いを思わず向けると、そっとそれを閉めた。


「時間を、貰ってもいいですか?」


なんてことを言ったけど……


「はぁ……」


「おいおい、人の顔見てため息なんざ、本当に店員さんか?」


「うるさいな……

って、銀時?!い、いつの間に……」


「いやいやいや、けっこ〜前から居たけどね?なんなら、午後から始まる時間に来てっけどね?」


「あぁ……そうだっけ……ごめん。

ご注文は?」


「え、なに、お前さん聞いてなかった感じ?」


「……ごめん」


「はぁ〜……まぁ、いいわ。いつものね。チョコレートシロップ多めで」


「承知しました」


駄目だ、接客しなきゃいけないのに、おばさんの言葉が頭から離れない。
忘れようとすると、もっと思い浮かんできて……


「パフェです!」


「うおっ!?」


「あ……」


そんなに力強く置いたわけじゃないんだけど……
パフェの中身が少しだけ、銀時の顔にかかり、慌てて私がハンカチを出して拭くと、彼は様子に気が付き、たまたま通りかかったおばさんに


「おい、ババア!A借りるぜ」


「えっ?!ちょっ……」


勝手に言って、私を正面に座らせると、パフェを端に避けて、顔をじっと見てくる。


「A、お前なんか変だぞ」


「そ、そうかな」


「おう。心ここに在らずって感じ。

なんかあったか」


「ナ、ナニモナイデスヨ」


「おーい、片言になってんぞ。片言はキャサリンだけで充分だ」


「……」

*聞いてない【銀時side】→←*忘れられない人



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rikohuku0428(プロフ) - 続きのパスワードが知りたいです!面白いのでぜひお願いします! (2020年11月23日 0時) (レス) id: 4dacac16ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:どこかのムスメ | 作成日時:2018年8月23日 12時

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