月明かりの下で、君と約束をしよう (ページ17)

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第十六話ページ17

シェ｢兎の目、ハープの音色、この水をラム酒に変えよ！兎の目、ハープの音色…｣

ハリ｢シェーマスはあの水をどうしたいわけ？｣

ロン｢ラム酒に変えるのさ。昨日はお茶に変わったけど…それよりハーマイオニー、サクラは？｣

ハー｢寝不足よ。昨日、夜遅くまで魔法薬学を勉強してたの。｣

ネビ｢僕、魔法薬学はあんまり好きじゃないな。｣

ロン｢そう言えば、マルフォイの奴もいないな。｣

ハー｢あら、珍しいわね。｣

ロン｢全くだよ。あのお坊ちゃんが寝坊なんて、笑わせてくれるね。｣

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『(やばい...かなり、やばい...)』

もう朝食の時間だ。

昨日、遅くまで起きてたのが間違いだった。

『(だって、魔法薬学がとっても興味深いからついつい調べちゃうんだもの！)』

独りで頭の中で言い訳を考えていると、私と別に、足音が聞こえてきた。

朝から...特に寝起きの悪い朝から、あんな奴の顔は見たくなかった、とサクラは寝坊したことを後悔する。

『...おはよう、ドラコ。』

ドラ｢......｣

ドラコは私の顔を見ると、直ぐに逸らしてしまった。

『(何よ、無視して。)』

私はさっきよりも早歩きで、なんなら走っているくらいのスピードで大広間へ向かった。

ドラ｢...ﾌﾛｰ...｣

なにか後ろでブツブツ言っているみたいだけど、私も無視して大広間に向かった。

ドラ｢サクラ・フローレンス。何故無視をする。｣

私は足を止めて、振り返る。

『ドラコが、無視される様な事をしてるからでしょ？それに、貴方だって今無視したじゃないの。』

ドラ｢君が僕の事を無視するのは、何故だか許せない。｣

全く我儘な奴だ。

『...ドラコは何で私に意地悪してくるの？』

ドラ｢...分からない。ただ、君がポッターや、ウィーズリーと話してるのを見ると、イライラするんだ。｣

『何よそれ、意味がわからない！』

ドラコはムスッとして、私の顔をじっと見つめてきた。