【テニスの王子様】幼なじみの壁越えました【幸村精市】 (ページ5)

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幸「A、A。起きて」

急に体が揺さぶられ、眠くて開けられない目を擦りながら声の主の方を向く

『どーしたのー？せーいちー』

幸「A、呂律回ってないよ笑ほら、窓の外見てごらん？」

言われるまま、窓を覗く

外の景色に私は息を呑んだ

『雲の上だ…すごく綺麗。私、こんなに綺麗なの、初めて見た』

沈みかけた夕日の光を浴びて、雲は淡く赤色に染まっている

幸「俺もだよ。でも何よりAと一緒に見れたことがなにより嬉しいかな」

『そうだね笑私も嬉しい。まさか初めての海外が精市、自分の好きな人と行くなんて考えたことなかったよ』

仁「(ラブラブぜよ…)」

幸「イギリスまでまだ少しかかるみたいだね」

『ほんとだね。この時間何して過ごせばいいかわかんないや』

幸「ふふ笑さっきまで飛行機乗るの怖がってたのに、慣れたもんだね」

『そ、それは内緒！！』

❁・*:..｡o○
回想

『…………うぅ。』

丸「ん？Aどうしたんだよぃ？」

桑「調子でも悪いのか？」

柳「飛行機に乗るのが怖いと思っている確率８９％」

『んん？！』

仁「図星ぜよ」

『だ、だって、空に行くんだよ。海の上を行くんだよ。落ちそうじゃん…怖いじゃん』

海音A、今日が初の飛行機です
国内でも飛行機には乗ったことない

日本から出るのも初めて

なんか中学校最後の年、いろんなところ行ってるなぁ…修学旅行も県外行ったし、県外遠征も行ったし、関東大会は東京だった…

私今までで一番移動してるかも

そこまではいい。そこまではいいよ

『海を越えていくのがものすごく怖い…』

真「む？大丈夫だぞA。飛行機の事故の確率は圧倒的に低いからな」

比「はい。あまり起こらないことですからニュースで報道されるのですよ」

『そうなんだ…初めて知った…』

幸「それに、俺が隣にいてあげる。少しは落ち着くだろ？」

『ありがとう精市…みんな…私、頑張って飛行機乗る！』

切「その調子ですよ！A先輩！」

桑「(何故だろう。赤也とAに耳としっぽが見える)」

仁「(俺もぜよ)」

❁・*:..｡o○

『イギリスに立ったぞ！』

幸「A、バス乗るよ。」

感動する隙を与えず、さっさと行ってしまう精市は鬼だ

もう少し初上陸の余韻に浸っていたかったな！