絶対に堕ちない！！【urt】

１８　いざ練習！ ページ20

A視点

次の日から、七夕祭りに向けて準備が始まった。

キャストの皆で台本の読み合わせをしたり、立ち位置を確認したり…

準備を始めてからしばらく経ったある日、実際に１場面だけやることになった。

織姫と彦星が天帝(織姫の父)によって、天の川の両岸に引き離されてしまう場面。


『あぁ、どうか元気で…。』

sn「また、七夕(しちせき)の夜に。」

少しずつ、彦星(折原くん)と距離をとる。

織姫は、愛する人と離れることになって辛かっただろうな。そう思ったら、感情移入したせいか涙が出てきた。

sn「えっ！？A、どしたん！？」

当然、目の前にいた折原くんは気づく訳で。
お芝居をやめて近寄ってきた。

96「え！？A！？」

異変に気づいたくろちゃんも来て、いつの間にかクラスの皆が集まってた。

96「どしたん？センラ氏になんかされたん？」

心配そうにくろちゃんが聞いてくれる。

『折原くんは、何もしてないよ。私が、感情移入しすぎただけ。』

私の言葉に、クラスメイトはほっと息をついて、

女子「感情移入して泣けるとか、すごいね〜。」

男子「桜海が主役で良かったな！」

そんなことを言っていた。

sn「よし！クラスの出し物1位取りに行くで！」

All「『おーー！！！』」

折原くんが士気を上げ、暮らすは活気に包まれた。
私も…頑張らなきゃ！

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