絶対に堕ちない！！【urt】

１４　友の助言 ページ16

A視点

次の日。いつも通り、うらた達とご飯を食べる。

ur「…ーい、A！」

『っ…！え、何？』

ur「心ここにあらずって感じだけど、どうした？」

気づいたら、うらたに顔を覗き込まれてた。

『いや、なんにも…。』

嘘。昨日の雪の言葉が、どうしても気になっていた。


「"うらた"と向き合う」


私は、一応うらたと向き合ってるつもりだった。
正面で月崎先輩と話す彼を見つめる。

96「雪ちゃんの話？」

隣からくろちゃんがそう言った。
やっぱり、お見通しみたい。

『私は、うらたと向き合ってるつもりだったんだけど、案外αとして見てたのかもなあって。』

96「んー、難しいよなぁ人と向き合うって。」

二人して、深く息を吐く。
でも…とくろちゃんが言葉を続ける。

96「雪さんも言ってたけど、Aがやりたいようにやったらいいと思うんよ。
うらたんと少しずつ打ち解けてきてるやろ？だから、番じゃなく、友達として関わるとか。」

それを聞いて、もう一度正面の彼を見る。

『うん、やってみる。』


「まずは自分から行動してみてごらん？」

母の口ぐせだった。何事も、やってみたら案外楽しいものよ、って。

うらたの目的は、私を堕とすこと。
私の目的は、彼に堕ちないこと。

簡単に言えば、これは勝負だ。
絶対に負けないけど、仲良くなるのはありだよね？

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