顔 ページ5
そう言えば最近の口癖と言ったら、「面倒くさい」だ。
いつからだろう。面倒くさく感じるようになったのは。
取り敢えず早く殺して帰ろう。
『雷の呼吸 弐ノ型 稲魂』
チッ...
鬼「ガァァァァァ!!!」
『さよなら...ッ』
早く帰ろう。明日の任務はきっと疲れる。
鬼「ヴッ...な、何怒ってやがんだ...」
『は?』
この鬼、何言ってんだ?
立ち去ろうとした自分の足が、その一言で止まった。
怒ってもいないのに、何故そんなことを言ったのか理解ができなかった。
『怒ってないよ...逆に何で怒ってるって思ったの?』
すると、頭から消えかかっている鬼は最後に
鬼「お前...切り掛かって来た時...顔がッ__」
最後の言葉も言えずに、鬼はチリとなって消えた。
最後まで聞こえなかったが大体何を言いたいかは分かった気がする。
私の顔が、怒っているように見えた?のだろう。
さっき鬼を斬る時に、心の中で舌打ちをした。
もしかしたらその舌打ちは鬼にではなく、真衣にした舌打ちだったのかも知れない。
あの舌打ちは無意識にしていた。
アイツへの怒りを自分が、鬼にぶつけているだけ。
行き場のないアイツに対しての怒りを、鬼を殺して発散する自分がいた。
他の柱のことも言えないなぁ...
私も結局は、鬼だ。
やってる事、思ってる事も“ソイツら鬼”と一緒。
姿形しか変わらない生物。
『あ、帰らないと。』
突然思い出し、呆気ない声で言った。
今はそんな“どーでもいい”事なんて考えるな。
明日の任務に集中しよう。
お館様“「物事を浅く考えてはいけないよ」”
昔、お館様にかけて貰った言葉だ。
何で今それが頭に過ぎったのかは分からなかった。
浅く?自分は日頃から深く考えている方だと思う。
ずーっと、お館様に以前言われた意味を今更考えながら歩いているうちに、屋敷へ着いていた。
『あー、精神的にも体力的にも疲れたよ。』
そして「あー面倒くさい。」と言いそのまま寝た。
鴉「カァー!任務!任務!」
『煩いなぁ。今起きたって...』
鴉「屋敷ノ前デ冨岡義勇ガ待ッテルゾ!」
『ねぇ!それは聞いてない!?』
巫山戯んなよ鴉野郎?
冨岡さん居るんだったら、早く教えてくれよ!
と、朝からキレそうになった。
急いで支度をして外に出ると、
冨岡「すまなかった...」と頭を下げられた。
『ッ...別に冨岡さんは悪くないし、謝らなくても良いです。』
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ラムネ - ヨッシー2号さん» 頑張って今日は後編まで出しますw (2020年3月2日 14時) (レス) id: 1a10dbe1cb (このIDを非表示/違反報告)
ヨッシー2号 - 続きッ!続きをッ!くださいッ! (2020年3月2日 13時) (レス) id: 068bdbacd4 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - らい太郎さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年2月29日 13時) (レス) id: 1a10dbe1cb (このIDを非表示/違反報告)
らい太郎(プロフ) - 真衣ちゃァァん!私真衣ちゃんみたいなキャラ?悪女からいい子に、見たいなキャラが好きで、ほんと!ありがとうございます!←最新頑張ってください! (2020年2月28日 23時) (レス) id: 61d99012e6 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - マドレーヌさん» すみません、悪女の苗字を変更しました! (2020年2月27日 22時) (レス) id: 1a10dbe1cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラムネ | 作成日時:2020年1月5日 23時