逆ハーは別に狙ってない！！！【東リベ】

ひと休み ページ39

病院に着き、怪我を見てもらう


医｢うんうん。神経にも骨にも影響はなさそうだね。でも治るまでは左手使わないようにして｣


優しそうなおじいちゃん先生に包帯の巻かれた左手をニギニギと揉まれる


ちょっと痛いから辞めて欲しい


『ありがとうございます』


医｢痛み止めと軟膏出しとくね。傷跡は残るかもしれないけど若いからきっと薄くなってくよ｣


『はい』


エマに付き添われながら先生の話を聞く


本当に大したことなくて良かった


この程度の怪我であれば傷が塞がるのも時間はかからないらしい


順番が来るまで隣でソワソワしていたマイキーに早く報告しなくては


『ありがとうございました』


医｢お大事にねぇ｣


部屋を出る際にエマと頭を軽く下げる


エ｢良かったよ〜！！もう左手がダメになっちゃったとかだったらマイキーのこと殴ってたぁ｣


扉を閉めた瞬間、涙目のエマに抱きしめられる


中々に物騒なことを病院内で叫ぶエマ


『それはマイキーが可哀想だからやめよう』


右手でエマの背中を撫でると、そっと離される


エマに手を引かれて、二人の待つ待合室へ向かう


マ｢Aっ！！どうだった？｣


人を殺しそうな顔をして座っていたマイキーが私の姿を見つけて駆け寄ってくる


ドラケンも少し落ち着かない様子でこちらを見ている


『大したことないって！傷跡は残るかもしれないけど特に問題なし！！』


包帯の巻かれた左手で親指を立てる


その言葉に安堵したらしい2人は脱力したように息を吐く


マ｢もう、ほんと俺、どうしようかと....｣


最悪のことを考えてしまい、余計落ち着かなかったのだろう


こんなに心配してくれるマイキーが愛おしく感じて、たまらない


『心配かけてごめんね。もう無茶しない』


マ｢Aの無茶しないは信じらんねぇ｣


しゃがみこんで顔を隠すマイキーのくぐもった声が聞こえて思わず笑ってしまう


『じゃあマイキーがずっと見守っててよ』


しゃがみこみ、マイキーの手を取って言う


勢いよく顔を上げて驚いたように目を見開いたあと、拗ねたように口を尖らせて｢当たり前だ｣と言った


うへへ。今日も推しが尊い


『そういえばタケミっちは？』


龍｢とりあえず入院だとよ｣


まぁ、気を失ってるわけだからそうなるよね


明日はお見舞いついでに未来で何を聞いてきたか探ろうかな


パーちんが捕まらなかったから2人の喧嘩も無かったことになるし、ぺーやんが稀咲に唆されることも無いだろう

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