良かったと言える.3 ページ43
真一郎さんは残っていた涙を優しく指で拭いとってくれた
真｢お疲れ様A。あとはゆっくり休め。お仕事は終わりだ｣
そっと私の体をベッドに倒し、お腹の当たりをトントン、と規則正しく叩く
その心地良さに直ぐに眠気に襲われ、うとうとする
握りしめられていた手の力は先程より緩んでいたが、逆に手を強く握りしめた
それに気づいたのか気づいていないのか、真一郎さんは優しく笑った
真｢おやすみ｣
瞼が落ちきる直前、そう聞こえた
『おやすみなさい....』
言えたか言えてないかわからないが、そう返して完全に眠り落ちた
次に目を覚ましたのはその日の夕方だった
再び目を覚ました時には左手にあったはずの真一郎さんの手は既になく、ベッドの左側も冷たくなっていた
まぁ、仕事あるしな....
少し残念に思いながらも仕方がないと寂しくなる
しかし、右側に違和感があり、目を向けるとマイキーがいた
しかも寝てる
すぐにでも振り解けそうなくらい遠慮がちに握られた右手
そうか。だから真一郎さん帰ったのか
と納得
マ｢んぁ....｣
小さく声をこぼしてマイキーが起きる
『おはよ。マイキー』
笑ってそう言うと、マイキーの目がこれでもかと開く
そのまま、勢いよく抱きつかれる
『マイキー痛い痛い！』
その勢いに右肩が悲鳴をあげる
安静って言われてるんだから優しくしてください！！
『....マイキー？』
何も言わずにずっと抱きしめたまま動かない
声をかけても無反応だ
｢ずっ....｣
鼻をすする音が聞こえた
『マイキー泣いてるの？』
マ｢泣いてねぇ....｣
そう言って離れたマイキーの顔は涙でくしゃくしゃだった
『泣いてるじゃん』
思わず笑ってしまう
心配かけたのかな。2人も捕まっちゃたし、きっと後から聞かされて悲しい思いさせちゃったのかも
『ごめんね』
マ｢なんで、知ってたのに俺に相談しなかった。そしたらこんな怪我負わなくて良かっただろ｣
『うん。ごめん』
マ｢2人のことは怒ってない。俺のためにやってくれたって聞いた｣
その目は真剣で、本当に怒ってないんだと確信した
少なくとも血のハロウィンが起こる原因は1つ潰せたようだ
本当に良かった
マ｢でもAには怒ってる｣
それは予想外だ
マ｢なんで俺に言わなかった？俺じゃなくたって、三ツ谷やドラケンに相談できただろ｣
『うん....』
マイキーの言うことはご最もだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 727人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凹凸(プロフ) - 迷い猫さん» 迷い猫さんコメントありがとうございます✨ツンデレ良いですよね〜(*´▽｀*)犬系も猫系も可愛くて書きながらニヤニヤしちゃいます笑 (2021年10月23日 12時) (
レス) id: a5bb44ea25 (このIDを非表示/違反報告)
迷い猫 - ツンデレって良いですよネ！！← (2021年10月20日 21時) (レス) @page20 id: 639c61a784 (このIDを非表示/違反報告)
凹凸(プロフ) - さけとばさん» さけとばさんありがとうございます！！懐かしさにニンマリしちゃうのわかります笑過去の自分に共感羞恥で悶えないように頑張って描きました(*´▽｀*)久しぶりに書いたのでそう言っていただけると嬉しい限りです！ (2021年9月14日 12時) (レス) id: a5bb44ea25 (このIDを非表示/違反報告)
さけとば(プロフ) - HP、キリ番･･･あまりの懐かしさに、ニンマリしてしまいましたw 本編の内容がとても濃く、かつ読みやすい文章で、一気にファンになりました！続編も読んできます！これからも応援してます(*'▽'*) (2021年9月14日 10時) (レス) id: 9eb36d9080 (このIDを非表示/違反報告)
がざみ(プロフ) - 夜月さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！早め早めの更新を心がけていますので長くなると思いますがぜひぜひこれからもお付き合いくださると嬉しいです！ (2021年9月10日 22時) (レス) id: a5bb44ea25 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：凹凸 | 作成日時：2021年9月7日 23時
