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5 f side ページ5
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「ちゃんと飯食ってるか、元気にしてるかって」
「何それ…」
ほら、と見せられた携帯の画面には、俺への気遣いの言葉ばかりが並べられていた。
"ちゃんとご飯食べれてますか?あと、睡眠も取れてそうですか?
えおえおさんしか聞ける人いなくて。すみません。"
「連絡、してくればいいのに…」
「Aちゃんなりに考えたんじゃねえの。お前に直接はできなかったんでしょ」
「恋愛ってのは難しいですなぁ、」
「んだな」
『ふぶちゃんに、私は何もしてあげれないから』
あの日のAちゃんを思い出せない。
『一緒にいるのは、ふぶちゃんのためにならないかなって』
俺を傷つけないように、ゆっくり言葉を選んで、それでも俺を突き放したAちゃんの顔を。
「俺さ、泣いてたの」
「お前が?」
「そう。信じらんないでしょ。別れるってなって、そしたら勝手に。クソダサくね」
「んん」
「だからかぁ…」
涙でぐしゃぐしゃになった俺は、自分の手元ばかり見てたんだ。
Aちゃんの顔、思い出せないわけだわ。
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作者名:二子 | 作成日時:2019年6月3日 13時