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フライパンの目玉焼きを食パンの上に乗せ、牛乳をコップ一杯注ぐ。
本当なら女子高生の朝食と言うのだからサラダくらい出してあげた方が良い気もするが、Aは朝が弱く、サラダ食べてる時間があるのなら登校しろという感じなので敢えて出さない。


お寝坊さんはまだ下りてこない



「A〜朝ごはん出来たけど〜早く起きひんとがっこ遅れるんやないの〜?」


二階に届くくらいの声でAを起こす。


まぁ、でも、これで起きる訳がないのだあやつは……。


二階に上がってもう一度扉の前で声を掛けると、Aは急に叫び出した。


え……?なんなん?なんのドッキリなん?コレ?



そのあとも、まるで記憶喪失の人の様な台詞を言い、手を震わせていた。
俺には、それが只のおふざけとかに思えなくて一瞬、ほんの少しだが怖くなった。


部屋に入って話をしても彼女はまるで別人のようだった。普段はおとなしく、口数の少ない弱々しい感じなのだが、今日に限って眉間にしわを寄せて、ライオンの様に今にもとびかかって来そうな感じで……


結局、Aは疲れているのだと思い、学校には休むと連絡を入れた。
そして、あの三人に家に来てほしいと連絡を入れて俺はスマホの電源を切った。



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作者名:チヨ | 作成日時:2019年8月19日 23時

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