TAKE１５ 「割りばしで軽く二時間は遊べる」 下 ページ20
「なんだこの惨状は」
乱藤四郎に現在進行形でヘッドロックをかけられている後藤藤四郎。
セーラームーンの衣装を着させられ、部屋の隅で体育座りをしたまま動かない小夜左文字。
ツインテールの太郎太刀と次郎太刀。そして、ふ○っしーの物まねをする三日月宗近。
そのほかいろいろ、仲良く大将ゲームをしていたはずだったメンバーたちは、何時の間にか可笑しなことになっていた。
ちょうど厠で席を立っていた審神者は、自分の事は気にせず、楽しくやっていてくれと言って部屋を後にしたはずだった。
楽しくやれ、というのはこういう意味ではなかった。むしろ想像したくなかった。
気が遠くなってきた審神者の肩を叩いたのは薬研藤四郎だ。
「すまねえ、大将。俺っちには止められなかった」
「いや……、もう、止められるかどうかの問題ではない気がするな……」
審神者は目の前の惨状を見直し、両手を打ち合わせた。乾いた音がカオスを極めた室内に響く。
「お前たち！割り箸、引き直すぞ！丸くなれ！」
本音だとすぐに分かる審神者の言葉は、すぐに刀剣達に届いた。
乱藤四郎は後藤藤四郎から手を離し、小夜左文字は体を丸めて元の場所に戻って来た。
あちこちに散らばった割り箸を集める五虎退と物吉貞宗は、一度首を傾げたが、気にすることなく空き缶に割り箸を放り込んだ。
「さあ、割り箸を引きましょう」
また膝枕をするという指示に当たった数珠丸恒次は、膝の上に顔を覆った燭台切光忠の頭を乗せながら皆に促した。「これは、恰好悪いなあ……」という呟きが聞こえた気がする。
一斉に割り箸を掴むと、これまた息の揃った動きで箸を引き抜いた。
「大将だーれだ！」
ついに大将になった審神者が、その場でガッツポーズをした。
審神者は思い切りふざけることにしたのか、自分も対象にした指示を言い放った。
「じゃあ、八番、私を肩車してくれ。出来なかったら九番と腕相撲」
「おや、私が九番ですね」
小さく手を挙げた太郎太刀を見て、その場にいた全員がもう一度自分の番号を確認した。
可哀想な犠牲者は誰だ。刀剣達は、ゆっくり手を挙げたその人に、注目した。
「僕だよ」
にっかり青江だった。乱藤四郎は、心の中で彼に手を合わせた。
「大丈夫か？」
「こっ、これくらい……」
なんとか肩車を成功させたにっかり青江を取り囲み、刀剣達は「よくやった」と口々に言い合った。
しかし、そのあとすぐに崩れ落ちてしまったにっかり青江は、結局太郎太刀と腕相撲をすることになった。
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いなほん(プロフ) - 最゛高゛で゛す゛……!!!!素敵なにっかりさんをどうもありがとうございました！ (2016年12月4日 17時) (
レス) id: eb5ee429dc (このIDを非表示/違反報告)
新鮮な鉛筆(２B)(プロフ) - 拳銃さん» すみません、御指摘ありがとうございます。次のお話で、書き方を変えてみます…。 (2016年9月16日 21時) (レス) id: 873a9a633f (このIDを非表示/違反報告)
拳銃(プロフ) - もう少し間を開けた方が読みやすくなりますよー。はっきり言ってこれ読みにくいですね。二、三行で良いので間隔取ってくださいね(´-ω-`) (2016年9月15日 23時) (レス) id: d214872701 (このIDを非表示/違反報告)
ルサルカ(プロフ) - 新鮮な鉛筆(２B)さん» ありがとうございました！電車の中なのにニヤケちゃいました！www更新のんびり待ってるのでのんびり頑張ってくださーい！応援してますw (2016年9月9日 19時) (レス) id: 2218d295b6 (このIDを非表示/違反報告)
新鮮な鉛筆(２B)(プロフ) - ルサルカさん» 「待つ」ですか、リクエストありがとうございます！また時間が開いたら書かせていただきますね。 (2016年9月4日 8時) (レス) id: 451b47dddc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新鮮な鉛筆(２B) | 作成日時：2016年8月10日 13時
