TAKE１３ あれは結局なんだったんだ ページ18
「昨日の夜から今朝にかけての記憶が無い」
審神者は、気が付いたら大広間で雑魚寝状態の酔っ払いどもに混じって自分も眠っていた。ついさっき起きたばかりだったが、それを見て急激に目が覚めたのだ。
そして、審神者の隣で未だ夢の中にいるにっかり青江。審神者の胴体に腕を巻き付けて、とても心地よさそうに熟睡している。思わず審神者は自分が服を着ているか確かめた。着ていた。
しかし自分がこうして抱き枕にされた経緯も分からない。そして心なしか頭が痛い。
「どういうこっちゃ……」
▼さにわは こんらん している！
大広間にお玉と片手鍋を持って現れた薬研藤四郎が、唯一酔っ払いどもの中で起きている審神者を見、審神者の腹に顔を埋めて眠るにっかり青江を見て笑った。
「昨晩はお楽しみだったみたいだな」
「何が？！？！」
審神者は思わず大声で訊き返したが、薬研藤四郎が人差し指を唇に当てて「しーっ」と言ったので腑に落ちないまま黙り込んだ。
そのまま片手鍋の底を叩き鳴らして酔っ払いたちを起こして周る薬研藤四郎。
自分を抱き枕にするにっかり青江を振り払えず、身動きがとれない審神者。そのまま刻々と時間は過ぎ、やがて早くに寝てしまった短刀達や脇差たちがだんだん大広間に集まりだした。
鯰尾藤四郎は思考回路がショート寸前な審神者を見てニヤリと笑った。
「いやあ、昨晩はお楽しみでしたね！」
「兄弟、意味深な事を言うな」
骨喰藤四郎は鯰尾藤四郎の頭を軽く叩いて言い方を咎めたが、やはり彼も少し面白がっているように思える。審神者の勘違いだろうか。
「いやあ、昨晩はお楽しみだったなあ」
酔っ払いの群れの中から顔を上げた三日月宗近が参戦した。髪には寝癖が付いているがキリッとキメ顔をした。全然かっこよくない。
「私が何をしたって言うんだ」
「それは自分の心に訊けばいいさ」
審神者の質問に答えた三日月宗近だったが、それは回答と言えない。不信感は増すばかりだった。
「こら、主をからかってないで他の人たちを起こすのを手伝ってよ」
堀川国広が和泉守兼定の脇に手を入れて、ずるずる引きずっていきながら言った。
審神者は彼に事の詳細を聞き出そうとした。
「堀川国広、私は昨日ここで何をしていたんだ」
「え？青江さんと一緒にいましたよ」
だからそういう事じゃない。結局、事の真実は分からずじまいであった。
当のにっかり青江も全く覚えておらず、審神者が抱き枕にされていた理由は迷宮入りしてしまった。
とっぴりぱらりのぷう。
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いなほん(プロフ) - 最゛高゛で゛す゛……!!!!素敵なにっかりさんをどうもありがとうございました！ (2016年12月4日 17時) (
レス) id: eb5ee429dc (このIDを非表示/違反報告)
新鮮な鉛筆(２B)(プロフ) - 拳銃さん» すみません、御指摘ありがとうございます。次のお話で、書き方を変えてみます…。 (2016年9月16日 21時) (レス) id: 873a9a633f (このIDを非表示/違反報告)
拳銃(プロフ) - もう少し間を開けた方が読みやすくなりますよー。はっきり言ってこれ読みにくいですね。二、三行で良いので間隔取ってくださいね(´-ω-`) (2016年9月15日 23時) (レス) id: d214872701 (このIDを非表示/違反報告)
ルサルカ(プロフ) - 新鮮な鉛筆(２B)さん» ありがとうございました！電車の中なのにニヤケちゃいました！www更新のんびり待ってるのでのんびり頑張ってくださーい！応援してますw (2016年9月9日 19時) (レス) id: 2218d295b6 (このIDを非表示/違反報告)
新鮮な鉛筆(２B)(プロフ) - ルサルカさん» 「待つ」ですか、リクエストありがとうございます！また時間が開いたら書かせていただきますね。 (2016年9月4日 8時) (レス) id: 451b47dddc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新鮮な鉛筆(２B) | 作成日時：2016年8月10日 13時
