TAKE１２ 風呂とタオルと隠すべきところ ページ17
「君って、風呂に入るときは何処を隠すんだい？」
「股間」
「奇遇だね。僕もだよ」
「それ以外になにがある」
審神者とにっかり青江は刀装を作りながらそんな会話をしていた。近くを通りすがった刀剣達は、その会話を二度聞きしてしまった。
審神者は性別不詳である。それも一緒に風呂へ入っても分からない程に。
言うのも憚られるが、真っ先に確認するであろう胸はまな板。未発達であまり性差が見受けられない。
股間を隠されればもう何も分からない。審神者の審神者は見えないのである。
「刀剣にも性別を疑ってしまうようなのはいるな」
「ああ、乱藤四郎がいい例だね」
「胸も下半身も隠されたら分からないだろう」
「言えてるね」
笑いながら出来上がった刀装を審神者に渡したにっかり青江は、審神者に同調した。
審神者は本日二つ目の軽騎兵・上をその場で解体した。にっかり青江はそれを見て少ししょんぼりしていた。
「ああ、でも、彼は案外隠さないほうだよ。この本丸だけかもしれないけどね」
「夢をぶち壊していくスタイル、嫌いじゃない」
「前、御手杵がきたばかりのころ、風呂に入りに行ったはずの彼が手拭いで股間を隠しただけの恰好で走ってきて『男だった……』って言ってたのがとても懐かしいよ」
「あったあった、そんなこと。あの後廊下がびしょ濡れになって、雑巾がけさせられていたよな」
三個目の刀装を作り終えたにっかり青江は、ドヤ顔で重騎兵・特上を審神者に手渡した。
審神者は日課達成を確認するため端末を開き、任務達成のボタンをタップした。
「いくぞ。資材と札を取りに行く」
「このごろ、積極的に求めてくるよねえ。……依頼札のことだよ？」
前と比べて二人の会話は落ち着いてきた気がする。
しかしこの後、にっかり青江が背後からこっそり審神者の面を取ろうとしたことにより、彼のあごにはアッパーが飛んでくるのだが、それは置いておいて。
「確かに、分からないね」
「私が女だったら本当に失礼だったぞ今の」
その日の夜、風呂で股間を隠す審神者を見たにっかり青江は、しげしげと審神者を眺め、感心したように言った。審神者が女だったら間違いなくぶん殴られていただろう。
「いったいお前は私がどっちだと思っているんだ？」
湯船に浸かっている審神者は、長い髪をシャンプーしているにっかり青江に言った。
「そりゃあ、君は君さ」
「うわわかりにくい」
怪訝そうに片眉を上げて答えたにっかり青江に、審神者は不真面目な相槌を打った。
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いなほん(プロフ) - 最゛高゛で゛す゛……!!!!素敵なにっかりさんをどうもありがとうございました！ (2016年12月4日 17時) (
レス) id: eb5ee429dc (このIDを非表示/違反報告)
新鮮な鉛筆(２B)(プロフ) - 拳銃さん» すみません、御指摘ありがとうございます。次のお話で、書き方を変えてみます…。 (2016年9月16日 21時) (レス) id: 873a9a633f (このIDを非表示/違反報告)
拳銃(プロフ) - もう少し間を開けた方が読みやすくなりますよー。はっきり言ってこれ読みにくいですね。二、三行で良いので間隔取ってくださいね(´-ω-`) (2016年9月15日 23時) (レス) id: d214872701 (このIDを非表示/違反報告)
ルサルカ(プロフ) - 新鮮な鉛筆(２B)さん» ありがとうございました！電車の中なのにニヤケちゃいました！www更新のんびり待ってるのでのんびり頑張ってくださーい！応援してますw (2016年9月9日 19時) (レス) id: 2218d295b6 (このIDを非表示/違反報告)
新鮮な鉛筆(２B)(プロフ) - ルサルカさん» 「待つ」ですか、リクエストありがとうございます！また時間が開いたら書かせていただきますね。 (2016年9月4日 8時) (レス) id: 451b47dddc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新鮮な鉛筆(２B) | 作成日時：2016年8月10日 13時
