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弐拾四 ページ25

「さて,じゃあ契約しようか。君が仲間でいる間は弟妹達の安全は保証する。その代わり,君が仲間になる上での条件を出したい」

「条件,ですか…」

「先ずひとつ!」


時間は現在へと戻る。少女が目覚め六色の仲間になると決めた所だ。
おそ松は人差し指を少女の目の前に出す。


「俺達に敬語は禁止!」

「えっ,」

「ふたつ!ボスは俺,松野おそ松!ボスの命令は絶対。与えられた命令には必ず従う事。けど,意見があれば必ず言う事!」


敬語は禁止だと言われ戸惑う少女を他所におそ松は指を一本増やし話を続ける。
少女は怪訝そうな表情を浮かべた。本当に仲間として扱うのか,と。自分達の代わりの駒として,私を扱うのではないのか,と。そう考える少女を他所におそ松はもう一本指を増やした。


「みっつ。裏切りは許さない。仲間を疑う事も。」


声のトーンが一つ下がりおそ松の笑顔が消える。たったそれだけの事で,少女はこの部屋から酸素がなくなった様な気がした。
おそ松はぱっと笑顔を浮かべては四本目の指を立てる。


「よっつ。これが一番重要!俺達を家族だと思い,兄と慕うこと!」

「それは,何故…」

「知ってると思うけど,俺達の組織はたった六人の兄弟だ。これ以上仲間を増やすつもりは無い。君以外はね。…でも,俺等のファミリーに入りたい奴は山ほど居る」


「だから他人でも簡単に入れるって思われると面倒なんだ」とおそ松は言葉を続ける。兄妹だから仲間にしたと言う理由ならば他の奴も諦めるだろうと六人は考えた。折角仲間にするのなら妹として扱いたいと末弟たっての希望でもあるのだが。


「分かりました…」

「此れ等を守れんなら,俺達とAちゃんの契約は成立だ。どう?」


______これしきの事を守るだけで弟妹が安全に不自由なく暮らせるのだ,守らないわけが無い。

少女はおそ松に差し出された手を取った。握手を交わす二人は傍から見ても契約が成立したのだという事が分かる。


「宜しく,御願いします…」


少女は柔らかい笑みを浮かべた。これからは弟妹達だけで無く少女の目の前の男達が兄となるのだ。少女はしくじる訳にはいかないと目の前の男達を兄とする事を固く誓った。


「今日から君は松野Aだ!よろしくな,A!」


おそ松とその後ろに居る5人を含めた,六人の同じ顔をした兄達はそれぞれ違う笑顔を浮かべた。

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水無瀬(プロフ) - ペコまる。さん» はじめまして。有難う御座います。一応年齢設定としましてはおそ松達は20代前半,夢主は16~17辺りのつもりで書いておりますが,何せ栄養不足の発育が悪い状態ですので少女表記にしております。 (2019年9月8日 21時) (レス) id: 7d743ed39b (このIDを非表示/違反報告)
ペコまる。 - とっても面白いです!ところで何歳くらいの設定ですか? (2019年9月8日 18時) (レス) id: efabf24793 (このIDを非表示/違反報告)
水無瀬(プロフ) - 紅夜の黒猫さん» はじめまして。有難う御座います。楽しんで頂けたのでしたら幸いです。とても励みになります,頑張ります。 (2019年8月8日 21時) (レス) id: 7d743ed39b (このIDを非表示/違反報告)
紅夜の黒猫 - 水無瀬さん» はじめまして。作品読ませてもらいました。とても面白いです。設定といい、内容といい、よくできてますね!続き楽しみにしています (2019年8月6日 15時) (レス) id: 49d4392d73 (このIDを非表示/違反報告)
水無瀬(プロフ) - 暇人さん» はじめまして。有難う御座います。とても励みになります。楽しんで頂けたのでしたら嬉しいです。この先も作者の妄想にお付き合い頂けましたら幸いです。 (2019年7月16日 8時) (レス) id: 7d743ed39b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水無瀬 | 作成日時:2019年7月14日 2時

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